すくすくアイデア大賞2020、「おもいっきり! あそびを楽しむアイデア」部門の4作品を紹介します。
すくすくアイデア大賞にもどる


子ども満足! 外遊びのラストスパート

滋賀県 橋本さん より

外遊びに夢中になるとなかなか帰りたがらない子どもたち。いつも無理やり連れて帰ることになり、帰り道の雰囲気が悪くなっていました。
そこでママは、子ども自身が気持ちよく「帰る」と言ってくれるアイデアを考えました。

「そろそろ帰ろうかな」という時間になると、ママは子どもたちに「ラストスパートしよ!」と声をかけます。

子どもたちに「何分にする?」と聞いて、その時間をスマホのアラームアプリにセット。「よーい、スタート!」で、遊びのラストスパート開始です。
遊びの残り時間を子どもに決めさせて、思いっきり遊ばせるアイデアなんです。

時間内で遊びつくすため、子どもたちは無駄がないように次々に遊びまわります。

ママも一緒に全力で遊びます。走ったり、だっこしたり、アスレチックを手伝ったり。子どもたちを応援しながら、「あと5分だよ」と残り時間を知らせます。

最後に「…3・2・1」とカウントダウンをして終了です。そのころには、目いっぱい遊んで汗ばむほどです。

そこで「帰りますか?」と聞くと、気持ちよく「はい」と言ってくれました。ママは疲れるけど、いい雰囲気で帰ることができるのがいちばんだといいます。

審査員のコメント

子どもに時間を守らせるのではなく、子ども自身が時間を決めてそれを守ることが、ものすごくいいなと思いました。
(田中史朗さん)


パパの手作りローカル電車図鑑

大阪府 早川さん より

電車が大好きなパパは、レアなグッズを集めるほどの鉄道マニアです。そんなパパの影響で、長男も電車好きになりました。ところが、市販の電車図鑑をあげてもあまり見てくれません。地元の電車や新幹線が好きで、見たことのない電車には興味がないんです。
そこでパパは、子どもが喜ぶような図鑑を考えました。

それがパパの手作りローカル電車図鑑です。100円ショップで買ったポケットアルバムに、パパが撮影した地元の電車の写真を入れました。いつ運行するかわからないような珍しい車両も、根気よく撮影したそうです。

この図鑑に子どもは大喜び。ママに「見て!見て!」と興奮気味に言ってくるほどです。

ポイントは、写真の下に説明書きを入れること。

これで、あまり電車に詳しくないママとも一緒に楽しむことができます。
すっかり子どもの宝物になったようです。

審査員のコメント

以前、子ども向けの図鑑の監修をしたことがあります。だいたい東京の電車ばかりだったので、できるだけ日本全国の電車を入れてほしいと伝えた覚えがあります。お子さんの喜びを見ていると、間違いではなかったなと思えました。
(榊󠄀原洋一さん)

お子さんが市販の絵本よりパパの図鑑が好きなのは、お子さんの心と、子どものように電車が大好きなパパの心が重なっているからだと思います。いつまでパパが子どもの心を大事にしてくださるかは、ママの寛大さにかかっているかもしれませんが、仲がよさそうなので大丈夫ですね。
(大日向雅美さん)


カップで動物ピッタリコ!

大阪府 樋口さん より

樋口さんには、目に入れても痛くないほど、かわいがっている孫がいます。日々の楽しみは、孫のために手作りおもちゃを考えること。
そんな樋口さんが最近考えた、愛情たっぷりのおもちゃがこちら。

カップで動物ピッタリコです。動物園が大好きな孫のために、家でも動物に触れられるようにと考えました。

ゼリーなどが入っていた容器の底とフタに、同じ動物の写真を貼るだけ。これを何組も作ります。

容器とフタをばらばらにして、同じ動物のペアを見つけて遊びます。見つけたときに、ピタっとフタをはめる感覚が楽しいようです。

ばあばの手作りおもちゃに大満足! 子どもが夢中で遊んでくれるアイデアでした。

審査員のコメント

空きカップの再利用で作れて、何度も遊べていいですね。お孫さんへの愛情も伝わってきました。
(田中史朗さん)

ゼリーのカップを見てお孫さんのことを思うところがすごいですね。もう何を見てもお孫さんのことを考えているのだろうと思います。いっぱいの愛情を感じますね。
(大日向雅美さん)


新鮮! 忘れたころにおもちゃ便

長崎県 河辺さん より

子どもたちは新しいおもちゃでもすぐに飽きてしまいます。最初は遊んでも、だんだん飽きて、いつの間にかテレビに夢中です。
そこでママは、いつまでもおもちゃが新鮮に感じるアイデアを考えました。

まず、遊ばなくなったおもちゃを段ボールに詰めます。子どもがお昼寝をしているときや、幼稚園に行っているときなど、絶対に気づかれないようにするのがポイント。

詰め終わったら、子どもに見つからない場所にしばらく保管します。

数週間後、子どもがおもちゃの存在を忘れたころを見計らって、気づかれないように玄関に置きます。
そして、まるで宅配便が届いたように、こっそり玄関のチャイムを「ピンポーン」と鳴らします。

「何が届いたの?」と玄関に飛んできた子どもたちは、謎の段ボール箱に興味津々。

興奮気味におもちゃを取り出して大喜びです。
しばらくおもちゃを寝かせることで、再び新鮮な気持ちで遊べるアイデアでした。

審査員のコメント

飽きてしまったおもちゃも、一定の期間見ないことで新鮮に思えるという、記憶のマジックのようですね。私たちも、例えば大掃除のときに昔の手紙が出てきて、「あ!」と思うこともあります。とてもすばらしいアイデアだと思います。
(榊󠄀原洋一さん)

おもちゃを寝かせて新鮮になって、さらに宅配便というサプライズが加わって、最高のアイデアだと思いました。
(柳原可奈子さん)

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです