今回の「すくすく子育て」は増刊号!

  • 反響が大きかったテーマをダイジェストで
  • 時間の都合で放送できなかった質問
  • 「すくすくアイデア大賞」、放送で紹介できなかったアイデア
  • 「あきえの知ってビックリ!!赤ちゃんの世界」ベビーカーの研究開発現場に潜入!


これまでの放送より

これまで取り上げてきたテーマの中で、特に反響の大きかったものをご紹介します。

『子どもが病気!家でのケアは?』(2019年11月16日放送)

子どもが熱を出したり病気になったりしたときの、家での看病のしかたなどを専門家に教えてもらいました。
「熱を出したとき、冷やすの? あたためるの?」など、子どもの様子やケアについての疑問が寄せられました。

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『きょうだい育ての悩み』(2019年10月19日放送)

きょうだいがいると、赤ちゃん返りやきょうだいゲンカなどトラブルは日常茶飯事。平等に育てたいけれど、なかなかうまくいきません。
「上の子と下の子、どちらを優先したほうがいいの?」など、きょうだい育てについて専門家と一緒に考えました。

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『ウチの子 大きい?小さい?』(2019年11月23日放送)

個人差の大きい子どもの成長。中でも体重はとても気になります。「ウチの子、大きい? 小さい?」と不安を抱えるパパとママが集まりました。
ミルクや離乳食の量、便秘や将来の心配などさまざまな質問が。
専門家が詳しく解説します。

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時間の都合で放送できなかった質問

食事中、わざと食べ物をこぼすのはなぜ?

なぜこんなことを? 子どもの不思議な行動」(11月9日放送)の回より

食事中、私が見ている前でわざと食べ物を落としたりするのですが、どうしてなのでしょうか。
(2歳8か月 女の子のママ)

大人の反応を試しているか、道具を使うことへの拒否のどちらかでしょう。

回答:柴田愛子さん(保育施設代表)

わざとじゃない場合には、おなかがまだすいていないなどいろいろな理由が考えられますが、わざとしているということは、ママの顔色を見ながら、「このくらいは大丈夫?」「どこまでいくと怒りますか?」というように、親が怒り出す基準を探っているのかもしれません。
また、そのくらいの年齢は、道具を使って食べることに疲れてしまうということも考えられます。「疲れちゃった。もうこういうの嫌なの」という拒否の反応かもしれません。

「約束」をすると徐々に聞いてくれるようになることも。

回答:遠藤利彦さん(東京大学大学院 教授/発達心理学)

お子さんと「今日はちゃんとこぼさずに食べようね」と、食べる前に約束をすると徐々に聞いてくれるようになるかもしれません。
ある程度の年齢になると、子どもが自分のことばで約束をすると、そのことばが子ども自身の行動をコントロールすることがあります。


すくすくアイデア大賞で紹介できなかったアイデア

2019年12月に放送した「すくすくアイデア大賞!」。たくさんのアイデアを送っていただきました。番組では、最終審査に進んだ12のアイデアを紹介しましたが、他にも楽しいアイデアがたくさんありました。 その中から、いくつかをご紹介します。

子どもの手を簡単に洗えるアイデア

手を洗うのが大嫌いな男の子。「手を洗おう」と声をかけると逃げてしまいますが、「今日はどのおもちゃを洗ってくれるの?」と聞くと、「これ!」と電車を持って洗面所へ。「きれいにしてね」というと、子どもはすぐに洗い始めます。
おもちゃと一緒に子どもの手も洗えば、おもちゃも手もピカピカになります。

きょうだいゲンカを簡単に終わらせるアイデア

すぐに始まってしまうきょうだいゲンカ。そんなときにママが使うのは「なかよしジャンケン!」です。
同じものを出すことを決めてからみんなでジャンケンをします。
あいこになったら、「あいこだ〜! みんななかよし〜!」と言って二人をギューッ!
ポイントは、ママやパパの楽しそうなテンションです。
険悪な雰囲気を楽しい雰囲気に一気に変えてしまいます。

子育て中 自然と肩もみできるアイデア

100円ショップで手に入るマッサージ器具の先の部分を外して、だっこひもの肩の部分に付ければ完成。

子どもをだっこすると器具の先が肩にあたって、自然に肩もみができます。

爪切りが簡単にできるアイデア

クッションを背負って亀さんになる子ども。「もしもし亀よ 亀さんよ〜♪」と歌いながら、子どもが亀のポーズで足を上げると、爪を切るのにちょうどよい高さになります。

楽しんでトイレに行かせることができるアイデア

遊びに夢中でトイレに行きたがらない子どもたち。そんな時には……?
「今日は、ウサギさんに変身してトイレに行きたいと思います! お片づけができたら、ウサギさんにへ〜んしん!」

遊び感覚で誘うと、みんなすぐにウサギさんのポーズになって、楽しくトイレに向かいました。


増刊号だけのスペシャル企画
「あきえの知ってビックリ!! 赤ちゃんの世界」第3回 ベビーカー

オムツにミルク、食事用品やおもちゃ……。赤ちゃんのためのグッズ、たくさんありますよね。
番組MCの鈴木あきえさんが開発現場にお邪魔して、どのように作られているのかレポートします!

今回の赤ちゃんの世界は、「ベビーカー」!

専門店に行くと多くの種類のベビーカーが売られています。子育て家族にはなくてはならないアイテムですよね。
今回は、ベビーカーの研究開発の過程を見せていただきます。

開発過程の前にちょっと寄り道。歴代ベビーカーを拝見。

メーカーのショールームに、歴代のベビーカーが展示されていました。 左がこのショールームで最も古い1977年の量産型ベビーカー、右が最新型のベビーカーです。

ベビーカーの変遷の中で、一番進化したのは「赤ちゃんを守る機能」だということです。
その開発過程についてじっくり見ていきましょう。

赤ちゃんを守るクッションの開発

平坦に見えるアスファルトにも小さなデコボコがあり、さまざまな衝撃を受けることになります。赤ちゃんにとっては大きな衝撃なので、その衝撃を抑えることが非常に大切です。

昔のベビーカーは、赤ちゃんが座る部分は布が張ってあるだけでしたが、最近のものは、お尻から頭の部分までウレタンのクッションがしっかり入っています。
クッションの衝撃吸収力はどのようなものなのでしょうか。

5メートル前後の高さから生卵を落として、クッションで受け止めるという実験を行ってみました。実験用のクッション(画像右)は、ベビーカーのクッションと同じ素材と厚さです。バウンドしても外に出ないようにバケツ型にしてあります。

生卵を落としてみると……。見事、割れずにキャッチすることができました。ヒビも入っていません。

試験施設では、衝撃吸収度の細かいチェックを行っています。

こちらは段差での走行を再現する装置です。体重や体のつくりが赤ちゃんと同じ新生児ダミー人形を用意し、5か所のセンサーから赤ちゃんの体にかかる衝撃をデータ化します。
こうしてさまざまな実験と研究を重ねた結果、衝撃を吸収できる素材が開発されていくのです。

フレームの頑丈さをチェック

昔のベビーカーは、頑丈さを追求し、多くの部品が鉄でできていました。今のベビーカーは、多くの部品にアルミニウムを使用することで、当時に比べて40%も軽量化されました。もちろん頑丈さも追求されています。

この装置ではフレームの頑丈さなど、赤ちゃんを守るためのさまざまな機能をチェックします。

フレームが曲がることはないか、破損することはないか、赤ちゃんをしっかり守ることができるのかを検証するため、15kgのおもりを乗せ、力をかけてテストをします。この動きを何万回も繰り返し、頑丈さをチェックしたフレームが今のベビーカーに使用されています。

チェック項目は300以上!

この施設の中には、電車のドアを再現したものも設置されています。ベビーカーが挟まれてしまった時に、ドアが感知できるかどうかをチェックする装置です。

鉄道会社と連携して実際と同じタイプのドアを作り、そのドアでテストをしているそうです。

このように、製品が世に出るまでのチェック項目は300以上!
赤ちゃんを守るために徹底した試験が行われています。

もちろん、パパやママの使いやすさのチェックも!

ベビーカーを実際に使う人の意見も開発には欠かせません。子育て中の社員に集まってもらい、実際に街中を歩いて使いやすさのチェックを行っています。

石畳、段差、砂の道、砂利道、坂道など、さまざまな路面状況で走行テスト。さらに、折り畳みや持ち運びのしやすさもしっかりチェックします。

テスト終了後は皆さんから改善点が指摘されます。

「操作はとても楽ですし、段差の乗り越えも楽でした。階段の上り下りのとき、子どもが大きくなったときのことを考えると、ちょっと重さが気になりました」
「私は身長が低いのですが、高さがちょうど合っていて押しやすかったですね。坂道のところでは子どもの重さでハンドルを持っていかれる感じがしました」

こうした声や社会の問題を受け、日々新たな機能が開発されています。
現在は、坂道を自動的に検知して、ベビーカーのハンドルから手が離れるとブレーキがかかって止まるという機能を備えた製品を開発しているそうです。

鈴木あきえさん
「赤ちゃんの安全性や使いやすさが徹底的に考えられ、開発されているんですね」

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです