「ことばの心配」に出演したご家族の“その後”を紹介。また、「ウンチの悩み」「専業主婦のモヤモヤ」で放送しきれなかった質問と回答もお伝えします。「山根良顕のパパ修業」のコーナーでは、ギャル曽根さんに簡単料理を教えてもらいます。

専門家:
大日向雅美(恵泉女学園大学学長 発達心理学)
上田玲子(帝京科学大学教授 栄養学)
久保山茂樹(国立特別支援教育総合研究所 総括研究員 臨床発達心理士)

どうすれば二語文を話せるようになるのか悩んでいたママ。その後は?

<「ことばの心配」の回での質問内容>
ダンスは得意なのにおしゃべりが苦手… どうすればもっとことばで伝えられる?

専門家:
久保山茂樹(国立特別支援教育総合研究所 総括研究員 臨床発達心理士)

どうすれば、娘(2歳3か月)が二語文をしゃべれるようになるのか悩んでいたママ。
専門家からは、単語の覚え方のポイントを教えてもらいました。

例えば、リンゴやバナナを「絵のカード」で覚えるより、できるだけ「本物」のリンゴやバナナを見て覚えましょう。実物を見たほうが、記憶が定着しやすく覚えやすいと思います。
(久保山茂樹さん)

▽それから3か月後

ママにその後の様子を聞いてみました。専門家の先生に教わった「実物を見て単語と結びつけて覚えていく」ことを心がけるようにしていて、子どもも少しずつ二語文を話すようになってきたとのこと。

公園で遊んでいるときや、散歩しているとき、子どもが何かをじっと見て興味を示したら、質問するようにしています。例えば、お花を見ていたら「これは何色のお花?」とやさしく声かけをします。
(ママ)

親から一方的に教えるのではなく、子どもが興味を持ったものについて、それが何なのかを子ども自身に考えさせるようにしたんですね。

そして、パパも子どもの言葉を引き出すよう、さらに協力的になったそうです。
これまで、子どもと一緒に得意なダンスをしていましたが、絵本の読み聞かせや、おままごともするようになったといいます。

おままごとをしているとき、「何を食べているの? パパも食べる」と言うと、「パパ、あげる」とこたえてくれました。二語文を話せるようになってきています。
(パパ)
これからも、焦らずに、ゆっくりと成長を見守っていこうと思います。
(ママ)

お出かけすると必ずウンチが出なくなるのはどうして?

ウンチの悩み」の回より

いつも家では快食・快便なのに、お出かけをすると必ずウンチが出なくなってしまいます。何か理由があるのでしょうか?
(1歳4か月の女の子をもつママより)

余裕のあるスケジュールでお出かけする

回答:上田玲子さん

お出かけをするとき、これも見せたい、あれもしたいとなって、スケジュールが過密になりがちです。そうなると、食事の後にちょっとウンチがしたくなっても、すぐに次の場所に行くことになって、たまってしまうことがあります。ですので、余裕のあるスケジュールを考えてあげるようにしましょう。

外食だと野菜などが不足することも

回答:上田玲子さん

外食の場合、野菜や海藻類が不足しがちです。例えば、家に帰ってからでもいいので、そうした食材を補う工夫があってもよいと思います。


専業主婦だと“夫のお金”と思ってしまい自分のことには使いづらい…

専業主婦のモヤモヤ」の回より

専業主婦の場合、どうしても家計はすべて“夫のお金”だと思ってしまいます。そのためか、お金を子どものことには使えますが、自分のことに使うのは抵抗があります。やっぱり、自分の収入がないので、どこかうしろめたさがあります。

その気持ちは自分を後押しするシグナル

回答:大日向雅美さん

おそらく、多くの専業主婦の方は、以前は仕事をしていて、毎月の収入があった。それが、専業主婦になったときから、ぴったりと収入がなくなってしまう。この落差のために、そのようなうしろめたさを感じるのではないでしょうか。でも、自分のためにお金を使っていいのか迷うことは、正常なことです。このモヤモヤとした気持ちを感じたからこそ、それを次のステップにつなげようとするママも出てくるのではないでしょうか。モヤモヤを解決しようと考えた結果、「雑誌やリップクリームを自分のお金で買いたい」と思い、子育てが落ち着いたら働こうと考えるようになることもある。モヤモヤは、そんなママの思考の変化を後押しし、外に出るというアクションにもつながるように思います。そんな風に、自分を後押しするシグナルが心の中で点灯しているんだ、と思ってみてはいかがでしょうか。


【山根良顕のパパ修業】パパに料理ができるようになってほしい!簡単料理「からメシ」

パパにやってほしい!というママの願いをかなえる「山根良顕のパパ修業」のコーナー。
今回は、「パパに料理ができるようになってほしい」というお願いです。

今まで自分の時間があまりなかったのですが、息子が1歳半になったのを機会に、少し時間がとれればと思っています。例えば、私がお友だちと出かけるときに、パパに子どもをみてもらえて、ご飯も用意してくれると助かります。
(1歳6か月の男の子をもつママより)

ということで、パパに料理の作り方を覚えてもらいましょう。

教えてくれるのは、2人の子どものママであり、調理師免許を持つギャル曽根さんです。
料理をしていないパパでも、簡単にできる料理「からメシ」を紹介してもらいました。

簡単料理「からメシ」とは?

「からメシ」とは、一から料理を作るのではなく、作り置きしたおかずなどの基本料理から、別の料理に簡単に変身させちゃおうというもの。「〇〇から〇〇に変化するご飯」ということで、「“から”飯」なんです。

今回の基本料理

今回、基本料理にするのは、定番料理の「きんぴらごぼう」と「ひじきの煮物」です。
多めに作って、冷凍などでストックしておけば、後から「からメシ」ができます。

<きんぴらごぼう>

細く切ったごぼうと人参を、ごま油で炒め、しんなりしたら調味料を加えます。

<ひじきの煮物>

にんじん、しいたけ、油揚げ、枝豆、もどしたひじきを、かぶるくらいの水と調味料で煮込みます。

からメシ① 炊き込みごはん

いよいよ、ここからが「からメシ」です。
一品目は「きんぴらごぼう」から「炊き込みごはん」を作ります。炊き込みごはんは難しいイメージがあるかもしれませんが、とても簡単にできちゃいますよ。

<材料(米2合分)>

きんぴらごぼう 適量
鶏もも肉 200g
しめじ  半分
油揚げ  1枚

〇調味料
だし   小さじ3
しょうゆ 大さじ2
みりん  大さじ2
料理酒  大さじ2
※調味料は、ひとまとめに「めんつゆ」で代用できます

<作り方>

まず、しめじの石づきを切り取ります。

次に、油揚げを1cm幅に切ります。

炊飯器に、お米と調味料(だし・しょうゆ・みりん・料理酒)を入れ、2合の目盛りまで水を入れます。

ここに、ひと口サイズの鶏もも肉を加えます。
親子丼用など、はじめから切れて売られているものを使うと便利ですよ。

最後に、しめじ、油揚げ、きんぴらごぼうを入れます。
後は、炊飯器のボタンを押すだけ!
※乳幼児は消化に負担がかかるので、食物繊維のとりすぎに注意しましょう

炊き上がったら、しゃもじで軽く混ぜ合わせてください。
お肉も柔らかく、きんぴらごぼうの風味もきいた、おいしい炊き込みごはんのできあがりです。

からメシ② 茶わん蒸し

二品目は「ひじきの煮物」から、子どもにも大人気な「茶わん蒸し」を作ります。
これも、簡単にできちゃうんです。

<材料(卵2こ分)>

ひじきの煮物 適量
卵    2こ
鶏肉   適量
だし   250ml

〇調味料
みりん  大さじ1
しょうゆ 大さじ2

※卵アレルギーが心配なお子さんは、医師に相談してください

<作り方>

まず、菜箸で、泡立たないように卵をときます。

次に、だしと調味料(みりん・しょうゆ)を加え、かき混ぜます。

卵をざるでこします。


器に、ひじきの煮物と鶏肉、お好みでコーンなどを入れ、こした卵を泡立てないようにやさしく入れます。
これを蒸していきますが、蒸し器がない場合は、フライパンで作れます。

器にアルミ箔をかぶせ、水をはったフライパンに入れます。
フライパンにふたをして火にかけ、沸騰したら弱火で7分、火を消してさらに7分蒸します。

蒸し上がったら、お好みでネギなどをそえましょう。
ぷるぷるして、なめらかで、ひじきの味もちゃんと出ている茶わん蒸しのできあがりです。

パパが挑戦! はじめての子どものための料理

後日、ママがお出かけをする日に、子どもと二人でお留守番のパパ。
はじめて子どものために料理を作ります。

まずは、料理しているときに子どもが近づくと危ないのでサークルに入れてあげます。でも、ぐずり出してしまいました。
日ごろのママの大変さを実感します。

そこで、パパは機転をきかせて、子どもと一緒に料理を作ることに。子どもは、すっかり機嫌を取り戻したようです。

それからは、教えてもらった通りに調理をすすめ、無事に完成しました!
さっそくご飯を食べさせようとしますが…

またぐずりはじめて、がんばって作った料理をひと口も食べてくれません。
いろいろと手を尽くしますが、ぐずりは収まらず、パパもお手上げです。

なんとかあきらめずに声をかけ続けていると、やっと食べてくれました。
よっぽどおいしかったのか、炊き込みごはんはぺろりと完食。茶わん蒸しは残してしまいましたが、料理を作ってあげるというママの希望にはこたえられました。

子どもに自分が作った料理を食べてもらえるのはうれしいですね。最初はどうなるかと思いましたが、おいしかったようでよかったです。
(パパ)

その後、お出かけから帰ってきたママに「たくさん食べてくれたよ」と報告したパパ。ママもこれからは安心して出かけることができそうですね。


「からメシ」おまけレシピ

作り置きの料理から、新しい料理を簡単に作る「からメシ」。
さらに2品のレシピを紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

からメシ③ いなりずし

「ひじきの煮物」から「いなりずし」を作ります。

<材料>

ひじきの煮物 適量
米   1合
すし酢 大さじ2
しそ  5枚
油揚げ(いなり寿司用) 5枚

<作り方>

炊き上がったお米に、すし酢を回し入れ、ひじきの煮物を加えます。

しゃもじなどで、切るように混ぜ合わせます。

しそを切って、混ぜ合わせます。
しそは、たたいてから切るとかおりがよくでますよ。

油揚げにごはんを詰めればできあがりです。
お子さんと一緒に詰めても楽しいですね。

からメシ④ つくね

「きんぴらごぼう」から「つくね」を作ります。

<材料>

〇つくね
きんぴらごぼう 適量
鶏ひき肉 200g
青ねぎ  適量
卵    1こ
ごま油  大さじ1

〇たれ
酒    大さじ2
みりん  大さじ2
しょうゆ 大さじ2
砂糖   大さじ2

<作り方>

きんぴらごぼうを、細かく切ります。

鶏ひき肉をボールに入れ、切ったきんぴらごぼうと青ネギを加えます。

卵から卵白を取り分けます。
空のペットボトルを少しにぎり、口を黄身にあて、にぎりを戻すときの空気圧で吸い取るようにすると、簡単に卵白と黄身を分けることができます。

ボールに卵白を加え、混ぜ合わせます。


お好みの大きさに丸めて、ごま油をひいたフライパンで焼きます。
焼き目が付いたら、うら返しましょう。

すべて返したら、水を入れて、ふたをして蒸し焼きにします。

この間に「たれ」を作ります。
調味料(酒・みりん・しょうゆ)に、砂糖を加え、混ぜ合わせます。

焼き上がったつくねにたれをかけ、たれにとろみがつくまで焼きます。

お皿に盛りつけ、ネギをそえればできあがりです。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです