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クーリングシェルターどんな施設? 熱中症特別警戒アラートとの関係は

  • 2023年7月24日

「クーリングシェルター」は冷房が効いた部屋を開放し、暑さをしのぎ熱中症などの対策に役立てる施設で、各地で取り組みが進められています。暑さをしのぐクーリングシェルターなどは具体的にどんな施設なのか、また設けられる背景などについてまとめました。

クーリングシェルターとは

政府は、2024年春に施行する方針の改正気候変動適応法で、現在の「熱中症警戒アラート」に加え、さらに気温が上がって深刻な健康被害が予想される場合に1段上の「熱中症特別警戒アラート」を発表するとしています。

特別警戒アラートが発表された場合に自治体に対しては、公共施設だけでなくショッピングセンターなどの民間施設の冷房が効いた部屋を「クーリングシェルター」として事前に指定し、開放することを求めています。

墨田区 薬局で熱中症対策グッズ提供も

東京・墨田区では、区内にある31の薬局から協力を得て6月1日以降「クーリングシェルター」として開放しています。

誰でも利用することができ、訪れた人には、熱中症対策として経口補水液や塩あめ、それに冷却効果がある市販品のシートなどを無償で提供しているほか、薬剤師が熱中症を予防するためのポイントも伝えています。

世田谷区 公共施設など開放 飲料水提供も

東京・世田谷区は、熱中症対策として、高齢者などが外出した際、冷房が効いた場所で涼んで休憩をとれるよう、公共施設などを開放する取り組みを行っています。
世田谷区は、「お休み処」として区内の公共施設のほか、協力を得た薬局や銭湯、接骨院など冷房が効いた施設の一部のスペースを開放しています。

ことしは9月末までの予定で区内のおよそ270か所に設けられ、このうち一部の施設では無料で飲料水を提供しています。

埼玉県熊谷市 モデル事業で計10か所に

熊谷市では、熱中症対策のモデル事業として、ことしから試験的に公共施設や商業施設などのあわせて10か所に、冷房が効いた部屋で暑さをしのぐための「クーリングシェルター」が開設されています。
このうち、市街地の酒店では、冷房が効いた部屋に冷たい飲み物などが用意されていました。

栃木県佐野市 市内32か所に休憩場所

栃木県佐野市では、外出先で体調不良を感じた際などに暑さをしのいでもらえるよう、図書館や公民館など市内32か所に休憩場所を設けています。
このうち道の駅の休憩場所では、体調が悪くなった人のためにスポーツドリンクや冷却剤などが準備されていました。

全国の125自治体 民間施設も開放

環境省によりますと、全国ですでに125の自治体が取り組みを進め、図書館などの公共施設のほか、コンビニエンスストアや銭湯、薬局などの民間施設を避暑施設として開放しているということです。

環境省は今後、「クーリングシェルター」の具体的な要件を示すとともに、多くの自治体の参加を呼びかけたいとしています。

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