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だもんで焼津 釣りにマグロに 撮影したNHKカメラマンが語る見どころとは?

NHK静岡 たっぷり静岡+ 『だもんで、焼津市。』10月27日(金)放送、見逃し配信はNHKプラスで11月10日(金)まで!
  • 2023年10月25日

1つの町を深堀りするシリーズ第3弾は焼津市!前回の湖西市に引き続き撮影を担当した山田勝幸(焼津市民)です。皆さんもご存じかと思いますが、焼津市はカツオやマグロを主とした遠洋漁業の基地で、漁業水揚げ金額が7年連続全国1位、焼津港・小川港・大井川港と3つの港を持つ漁業の街です。今回は、港で働く人たちに大人気のお弁当屋さん、昔の街並みが色濃く残る花沢の里、釣り好きな焼津市民が年一回腕を競い合う大井川港釣り大会を密着取材し焼津の魅力をたっぷり紹介します。

10月27日(金)放送の番組は、NHKプラスで放送後2週間まで見逃し配信をしています!(配信は11月10日(金) 午後7:56 までです)

画像をクリックすると見逃し配信が見られます ※10月27日(金)の放送後から、11月10日(金)午後7:56まで

担当ディレクターは番組のトーンは維持しつつも、これまで以上に焼津の人々をクローズアップした番組に仕上げたいと意気込んでいて、それに応えるべく様々なカメラを駆使して魅力ある人・場所を撮影してきました!

大井川港釣り大会の様子

小型カメラの活用術

前回記事ではTVカメラ・シネマカメラ・小型カメラの使い分けをご紹介しましたが、今回は小型カメラに特化して撮影方法をご紹介します。小型カメラが活躍した現場は焼津港近くにある、お弁当屋さんでした。

お邪魔した店舗の調理場では、全ての調理を担う店主と盛り付けと接客を担当するスタッフ2~3人が連携して約80個の弁当を作っています。調理場内は店側からすると機能的なのですが、私たちからすると狭く困難な現場でした。
調理場を縦横無尽に動いて作業する様を撮影させて頂くのですが、どうしても動線をふさいでしまう事になってしまいます。ここで活躍したのが小型カメラです。

固定した小型カメラ 調理場の様子

小型カメラは縦横10cmに満たないサイズですから、棚の間や水道蛇口の下など変わったアングルで撮影でき躍動感ある映像を収録できました。放送ではどんな映像が出てくるか注目です。

小型カメラの固定方法

また店先の棚にカメラを固定して弁当が売れて行く様子を撮影しました。早送りすると山積みだった弁当が瞬く間に減って行く様子を表現する事が出来ます。

弁当の売れ行きを定点観測

他にも、ロケのために準備した小型カメラの使用例をご紹介します。(残念ながら本番では使用しませんでしたが…)

高さ4mの伸縮ポールの先にカメラを取り付けて、花沢の里の街並みを鳥の目線で撮影したり、釣り大会では岸壁や海から釣り人を狙う予定でした。

小型なのでポールに簡単に取り付けられます

専用のボディーホルダーを参加者に着け、釣れた瞬間の迫力ある表情や躍動感のある映像も狙う予定でした。その他様々な場所にカメラを設置出来る様、照明用スタンド、ネックレス型ホルダー、マグネットホルダー等を準備していました。アイディア次第で使い方は無限大です。

セッティングする時間がなかったり、効果的でなかったりと使用しないこともありますが、急に使用したいこともあるので準備はしっかりしておきます。

奇跡の1カット!?

花沢の里でのロケの事です。花沢の里は焼津市街地から、それ程離れていないにも関わらず景観が守られている場所です。山間部に位置している事が要因の一つと考えて、地域全体が見渡せる位置からの撮影を検討していました。当然ながら高い建物などは無く困っていたところ、地元の方から北側の山から地域を見渡せる場所があるとの情報を得ました。

花沢の里 法華寺

私たちは撮影場所に早速向かう事にしました。道中の両側には大きな木々が生茂り、街並など全く見えません。本当に撮影できる場所があるの?と不安になっていきます。車で15分程上った時です。突然光が差し視界が開けました。地元の方が言っていた場所にたどり着いたのです。

たどり着いた撮影ポイント

木に遮られること無く花沢の里が見渡せる場所でした。カメラを持って撮影ポイントを探ると、花沢の里がきれいに見渡せるのは本当にワンポイントでした。少し左右に移動すると先の木々が視界を遮るのです。そのポイントからは、山に囲まれた花沢の里の向こうに焼津市街地と駿河湾が見える絶好の場所でした。

花沢の里が印象的に

地元の方と会話することで生まれたカットです。ロケの醍醐味ですね。

頼れる相棒

撮影のことが中心でしたが、今回は大切な音のことも伝えたいと思います。カメラには専用のマイクがあり音も録れるのですが、放送では音声マンが別のマイクで収音した物を使用しています。なぜでしょうか?
カメラ付属のマイクはカメラが向いている先の音はしっかり収音しますが、欲しい音は別の方向にある事もあります。例えばお母さんに褒められている子供の表情を撮影する時にカメラは子供の表情を狙いますが、欲しい音はお母さんの声だったりします。音声マンは番組の内容を考えて必要な音の出ている方向にマイクを向けるのです。

焼津港での水揚げ

他にもマイクは音源に近づければ近づく程クリアに収音できます。マイクとカメラが同じ方向を狙った場合、マイクを音源に近づけ過ぎるとマイクが映像に映りこんでしまいます。反面、周囲の騒音が大きい現場で距離をとって収音すると欲しい音がノイズに埋もれてしまいます。そこでカメラマンと音声マンの連携が重要になってきます。

今回音声を担当してくれたのは、この道30年!私と仕事をして20年のベテラン音声マンです。撮影している映像を予測してマイクが映りこまない場所にマイクを配置します。私も彼の気配を感じ、どこにマイクがあるのかを予測しながら撮影をしています。時にはマイクが映りこんでしまう事もあるのですが、そんな時は、大切な音がしっかりとれることを優先し画角を変えていくこともあります。息のあった相棒、頼れる音声マンです。
放送では音にも耳を傾けて頂ければと思います。

時には音声単独での収録も

威勢が良く人情にあふれた港町、焼津のみなさんの魅力をカメラに収めてきましたので是非ご覧ください!

NHK静岡「たっぷり静岡+」
『だもんで、焼津市。』10月27日(金)総合テレビ 午後7時半~

2023年10月27日(金)放送の番組は、NHKプラスの見逃し配信で11月10日(金)午後7:56 まで、ご覧いただけます。

見逃し配信はこちらから。

  • 山田 勝幸

    静岡局 技術

    山田 勝幸

    昭和60年入局
    焼津の自宅から自転車通勤してます

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