大型連休 焼津のグルメ カツオにシラス NHK静岡中山アナ満喫旅
- 2023年05月02日
NHK静岡アナウンサーの中山庸介です。
焼津と言えばやっぱり“カツオ”ですよね。冷凍カツオの水揚げ量日本一の焼津漁港。カツオとともにマグロ、駿河湾のシラスにサクラエビなど海の幸が集まっていて、今回、地元の人たちから愛されるグルメ、ソウルフードを実食してきました。
大型連休がはじまり、夏休みをひかえるなか旅行を計画している人も多いのではないでしょうか? 「子どもや家族と観光して、おいしいカツオを食べたいな…」 静岡に勤務する私としても、ぜひみなさんにご当地のグルメを味わってもらいたいのでご紹介します!
さかなのまち 焼津市で足湯発見!!
JR東海道本線の静岡駅から電車でおよそ12分の焼津駅。東京からは新幹線と在来線を乗り継ぎ1時間から1時間半ほど、車では2時間から2時間半ほどで訪れることができます。
今回、駅前に降り立ち、どこに行こうかな…と考えている間もなく、なんと…焼津温泉という文字とともに“足湯”を発見!広い空、昭和を思わせるちょっぴり懐かしい街並みを見ながらのんびり入りました。
駅前の足湯は恥ずかしながら初めて知りました。市内に源泉のある焼津温泉の湯を使ったものだということです。靴下を脱いで足を入れてみると時間を忘れてのんびりできました。バスや電車を待つ間に気楽に入ることができて嬉しいおもてなしですね。
江戸時代から漁業が栄え、“さかなのまち”とも呼ばれる焼津市。足湯のスペースにはカツオ?と思ってよくみてみると、カジキマグロのオブジェが設置されています。食欲が…ますますわいてきました!
NHK静岡は2度目の勤務になりますが、焼津のグルメと言えばやっぱりカツオですよね。まずは焼津駅から3キロほど、車で7分ほどの小川港の魚市場近くに行くことにしました。
地元漁師も通うご当地グルメの名所
最初に訪れたのは魚市場の目の前の食堂。静岡県内の新鮮な海鮮料理などを楽しむことができます。平日と日曜日は午前7時から、土曜日は午前10時から営業しています。お昼ごはんの時間帯には地元の人や観光客などでにぎわっていました。
「観光客向けのお店?」と思っていましたが、店内に入ると実は漁港や市場で働く人たちも多く見かけます。店内に飾られている大漁旗を見るとほがらかな気分になりました。
魚市場の関係者用の伝票や仕事を終えたあとであろう漁師さんが煮魚定食を食べている姿からは、地元の人にも愛されているお店なんだなと感じました!
焼津の絶品カツオがたまらない!
今回は人気メニューのカツオの刺身定食と今が旬の生シラスと生サクラエビを味わいます。まずはもちろんお目当てのカツオですね!
カツオは脂がのっていながらスッキリとした味わい。くさみもまったくありません。最高ですね!
添えられているたまねぎがにくいです。
カツオそのものの味わいをさらに増してくれます。
一本釣り漁でとれ、そのまま船上で瞬間冷凍することで生臭さを抑え、鮮度を保ったまま水揚げされたカツオを味わうことができます。
駿河湾の宝石 シラスとサクラエビ
まさに旬を迎え、漁の真っただ中のシラスとサクラエビ。貴重な海の幸を大切にしたいですね。
駿河湾の鉄板、宝石のコラボです。生シラスはプリプリの食感とうまみが絶妙にマッチしていました。キリっと冷えた日本酒があればなお最高・・・でした。
生サクラエビはとても甘く、口の中には新鮮なエビのだしのような味わいが広がりました!
カツオの“へそ”って知ってる…?
隠れ人気メニューのひとつをご紹介しますね。
焼津市のソウルフードとも呼ばれるカツオの“へそフライ”です。
突然ですが、ここでクイズです。
皆さん “へそ”とはどこの部位かわかりますか?
………。
正解はカツオの貴重な“心臓”です!水揚げされる港街ならではの食材ですね。地元ではフライや煮込み料理などに使われ、親しまれています。
全国に“焼津のカツオ” 広めたい!
このお店の店長・椿原祐二さん。
コロナ禍で客足が減るなど打撃もありましたが、少しずつ回復してきているといいます。
椿原さん
焼津のカツオは飲食店だけでなく、それぞれの家庭の食卓、日常に溶け込んでいる魚なんです。焼津に来ればおいしいカツオを食べられるというイメージがもっともっと全国に広まるように頑張っていきたいです。
カツオグルメって…う、うどん!?
次に訪れたのは焼津市惣右衛門地区のうどん店。
近くの道沿いでは「かつお節工場」の看板もみかけ、まさに本場・焼津に来たなあという思いをかみしめました。
のれんをくぐって店内に入ると、ぷーんと広がるかつお節の香りに思わず食欲がそそられます。
あんなに新鮮な海の幸を食べたばかりなのに・・・。
“かつお節” た~っぷりのうどん
注文したのはたっぷりのかつお節がトッピングされたうどんとかつお節ごはん。
かつお節は店内で削りたての状態で味わうことができて、ふわふわの食感とこうばしい香りに本当にびっくりしました。
うどんにはゆでたり蒸したりしたカツオの“なまり節”を店独自のタレに漬け込んだ具材がのっています。油がしっとりと絡まっていて、かみしめるたびにカツオの濃厚なうまみがしみ出てきます。
だし汁、なまり節、かつお節、それぞれが絶妙にマッチして、カツオのすべてを味わっているようなぜいたくな気分でした。
卵で“味変”楽しむ かつお節ごはん
かつお節ごはんは、ふわふわのかつお節でごはんを巻いて食べます。しょうゆとわさびをお好みでかけて食べると…う、うまいっ!
さらに生卵を加えるといわゆる“味変”でなめらかさとコクが出て、また違った味を楽しむことができます。どんどんごはんが進み、一瞬で完食してしまいました。また太りそう・・・。
焼津のカツオグルメをつくりたい!
去年7月、焼津市に店をオープンした店主の池田拓登さん。物価高の影響で一部のメニューの値上げを余儀なくされるなど厳しい状況もありましたが、地域が盛り上がるようなカツオのご当地グルメをつくっていきたいと意気込んでいます。
池田さん
かつお節はもちろん皆さん食べたことはあると思いますが、削りたてのかつお節の風味は知らない人も多いのではないでしょうか。最近は若い世代でカツオ料理を食べる人が減っているような気もします。カツオのまちともいえる焼津でカツオ料理を食べてもらい、訪れた人に喜んでもらいたいですね。
大型連休に焼津のカツオをぜひ!
コロナ禍や物価高の影響などで深刻な打撃を受けた観光業や飲食業界。今回、焼津市を訪れると、逆境にも負けず、地域を盛り上げようと奮闘する人々の姿が印象的でした。
今回、ご紹介できた焼津のカツオグルメはまだまだほんの一部です…。地域の食文化に根ざしたグルメの魅力をさらに探っていきます。みなさんもぜひ訪れて発掘してくださいね!