2018年8月6日

内閣官房 IR推進本部 事務局次長 中川真さん

国会答弁のエネルギー源、愛妻弁当

2018年8月6日

内閣官房の職員、中川真さん(58)です。国会で、担当する法案の審議が始まった5月下旬から、成立までのおよそ2か月間、早朝に家を出て、終日国会で答弁を行い、深夜に帰宅という生活が続きました。

毎日、毎日、分厚い資料とにらめっこ。

この日の弁当箱には、梅干しなどが入ったおにぎり3つと、鶏のから揚げやちくわの磯辺揚げといったおかずがぎっしりと詰まっていました。

「おにぎりの具は疲労回復に効く梅干しが定番。国会審議はいつどんな質問が来ても即座に答えなければいけないため緊張感も続く。妻の弁当は心身ともに最大のエネルギー源だった」

そう、中川さんの昼食は、決まって妻の手作り弁当。いつでも短時間で食べられるようにと、法案の作成作業が本格化した去年秋から、作ってもらうようになったそうです。

「国会期間中は体力勝負だった。妻は僕のために早朝出勤の日も必ず弁当を作ってくれた。時間がないので、大きめのおにぎり3つを国会の控室で急いで食べる日もあったね」

中川さんが担当したのが、与野党の激しい攻防の末、国会会期末の直前に成立したIR=統合型リゾート施設整備法。4年前に財務省から出向して以来、手がけてきました。

先のNHKの世論調査ではIR法案への賛否は「賛成」が16%、「反対」が34%、「どちらともいえない」が40%で、IRに理解が得られているとは言えない状況です。ギャンブル依存症やマネーロンダリング対策など、課題も山積。(課題についてまとめた記事はこちら)

カジノに加え、ホテルや国際会議場など、どのような施設でIRを構成するかといった詳細な制度設計はこれから。中川さんがお弁当を手放せない日々はまだ続きそうです。

ごちそうさまでした。