自民党総裁選
海外、経済界などの受け止めは?

「大勝利おめでとう」トランプ大統領 祝意を投稿

安倍総理大臣が自民党総裁選挙で3選を果たしたことについて、アメリカのトランプ大統領は20日、ツイッターで「よき友人の安倍総理大臣、総裁選挙での大勝利おめでとう。この先、何年も一緒に仕事ができるのが楽しみだ」と投稿しました。そのうえで、安倍総理大臣の国連総会への出席にあわせて行われる日米首脳会談を念頭に「来週、ニューヨークで会おう」と呼びかけました。

「関係改善を期待」中国外務省

自民党総裁選挙で安倍総理大臣が3選を果たしたことについて中国外務省の耿爽報道官は20日の記者会見で、「安倍総理大臣が引き続き両国関係を重視し、絶えず関係を改善して発展させていくことを期待する」と述べました。
また、安倍総理大臣が憲法改正を目指す決意を改めて強調したことについては「過去の歴史が原因で、日本の憲法改正は、国際社会から注目されている。日本が歴史の教訓をしっかりとくみ取り、平和的な発展の道を堅持するよう望む」と述べました。

「関係発展へ連携協力」韓国外務省

安倍総理大臣が自民党総裁選挙で3選を果たしたことについて、韓国外務省は「今後も未来志向的な韓日関係の発展のために両国が緊密に連携しながら協力できることを期待する」というコメントを出しました。
一方、韓国メディアは、各社が速報で伝えました。
このうち、通信社の連合ニュースは「安倍総理大臣は国際社会に北朝鮮への圧力強化を粘り強く求めて来た。アメリカのトランプ大統領との親密な関係を誇示して、『外交はやはり安倍総理大臣だ』という肯定的な評価を引き出した」と、北朝鮮情勢に絡めて3選の要因を分析しました。
保守系の新聞、東亜日報は、森友学園や加計学園をめぐる問題などを乗り越えたうえでの3選だとして、「アベノミクスが過去6年間で大きな成果を出した」として、失業率の改善など具体的な成果が3選を後押ししたという見方を示しました。
今回の3選で、安倍総理大臣は、総理大臣として憲政史上、最長の在任期間も視野に入ってきます。
この点を踏まえて、保守系の新聞、中央日報は「改憲を推進することが予想される。韓国と中国など周辺国が反発する可能性がある」と論評し、改憲の議論が加速して周辺国とのあつれきが生じる可能性を指摘しました。

自民総裁選 安倍首相3選に経済3団体がコメント

自民党総裁選挙で安倍総理大臣が3選を果たしたことを受けて、経団連の中西会長は「日本経済はようやくデフレから脱しつつあり今後、次なる成長のステージに発展させていく必要がある。経済成長戦略、社会保障改革、財政健全化をはじめとする重要政策課題を実行していただきたい」というコメントを出しました。

日本商工会議所の三村会頭は「政策の軸足を『足もとの安心』から『将来への安心』へと転換し、財政や社会保障、地域創生といった課題についても正面から取り組み、国民全体が将来の安心と希望を持てる国づくりを目指していただきたい」というコメントを出しました。

経済同友会の小林代表幹事は「総裁選挙では、両候補ともに持続可能な日本の将来像と、その実現に向けた具体策があまり語られなかった点は残念だ。課題から目をそらすことなく大局観を持って政策を議論・実行し、国民の政治に対する信頼を獲得していただきたい」というコメントを出しました。

「全世代型の社会保障制度への転換に協力」日本医師会

日本医師会の横倉会長は「連続3選を果たされ、これまでの改革の方向性が継続されることは、医療界にとっても大変喜ばしいことで、心よりお祝い申し上げたい。安倍総理大臣は、全世代型の社会保障制度へと転換することを掲げており、実現に向けて引き続き協力していきたい」というコメントを出しました。

「しっかりとしたかじ取りを」東京都 小池知事

自民党総裁選挙で安倍総理大臣が3選を果たしたことについて、東京都の小池知事は都内で記者団に対し、「世界が激動している中で、すでに存在感を築いている安倍総理大臣が、日本のかじ取りを引き続きやることになり、期待したい。東京は日本経済をけん引する大きな役目を担っており、経済でもさまざまな社会の安定のためにも、国との連携を強めていきたい。与党第1党として、国民のため、東京のためにも、しっかりとしたかじ取りをお願いしたい」と述べました。