河野大臣 来年3回目接種の
ワクチン確保できるよう交渉

新型コロナウイルス対策をめぐり、河野規制改革担当大臣は、みずからのインターネット番組で、変異ウイルスによる感染拡大を抑えるため、ワクチン接種に加え、マスクの着用や手洗いなど、基本的な感染対策を徹底するよう改めて求めました。

この中で、河野規制改革担当大臣は「ワクチン接種が高齢者に広まったので、高齢者の重症化の数は減っている。ただ、今のデルタ株の感染拡大をワクチンだけでどうにかするというのはなかなか厳しい」と述べました。

そのうえで「12歳以上の人口の8割が打つのに十分な量を9月末までにお出ししようと思っている。確実にワクチンは打てるので、その間、感染予防をしっかりやっていただきたい」と述べ、ワクチン接種に加え、マスクの着用や手洗いなど、基本的な感染対策を徹底するよう改めて求めました。

また、河野大臣は、2回のワクチン接種を終えた人が、来年、3回目の接種を行えるだけのワクチンを確保できるよう、さまざまな交渉を行っていると説明しました。

感染再拡大のイスラエル 3回目のワクチン接種始まる

中東のイスラエルでは、感染力が強い変異ウイルスの影響で新型コロナウイルスの感染者が再び増加していて、イスラエル政府は1日から、60歳以上の人への3回目の接種を始めました。

イスラエルでは、16歳以上の8割以上が2回のワクチン接種を終え、一時は、1日の新規感染者が1桁にまで減りましたが、感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」の影響で再び増加し、連日2000人以上の感染者が出ています。

このため、イスラエル政府は、接種を終えていても重症化するケースが目立つとして、60歳以上の人に対し、3回目の接種を行うことを決め、1日、対象者への接種が始まりました。

イスラエルの保険制度を担う団体の1つ「クラリット」が運営するエルサレムの接種会場では、事前に予約した人たちが訪れ、看護師などがワクチンを接種していました。

接種を終えた女性は「感染者が増えている状況を心配していましたが、3回目の接種については、専門家の意見をもとに決められているので不安はありませんでした」と話していました。

人口が930万人のイスラエルでは、1日時点の重症患者の数は212人と、1か月で180人以上増加しています。

3回目の接種をめぐっては、イギリス政府も70歳以上の高齢者などを対象に9月から接種を始める計画で、日本でも、河野規制改革担当大臣が、来年、3回目の接種を行うことになるのではないかとの見方を示しています。