道教委 旭川市教委にいじめ
調査指導するも調査行われず

北海道旭川市で、ことし3月に死亡しているのが見つかった女子中学生をめぐり、北海道教育委員会は、おととし「いじめの疑いがある」として、事実関係を把握するよう旭川市教育委員会に指導していたことを明らかにしました。旭川市教育委員会はNHKの取材に対し「指導を受けたという認識はなく、当時いじめの調査は行わなかった」としています。

旭川市の中学2年だった女子生徒は、自殺をほのめかして自宅を出たまま行方が分からなくなり、ことし3月、雪の積もった公園で死亡しているのが見つかりました。

この問題に関連し、北海道教育委員会はおととし、この生徒が別の中学校の上級生などがいる中で、みずから川に入ったことについて、旭川市教育委員会から報告を受けた際「いじめの疑いがある」として、速やかに調査を行い事実関係を把握するよう、口頭で指導していたことを明らかにしました。

これについて、旭川市教育委員会はNHKの取材に対し「2年前、経緯を調べ、道教委に報告するなどのやり取りはあったが、指導を受けたという認識はなく、当時いじめに関する調査は行わなかった」としています。

旭川市教育委員会は、女子生徒が上級生などからいじめを受けていたと、先月、一部で報じられたことを受けて、初めて「重大事態」と認定し、いじめがあったかどうかの調査を今月中にも始める方針を決めています。