“ワクチン接種後も感染対策
徹底の必要” 田村厚労相

新型コロナウイルスのワクチン接種について、田村厚生労働大臣は衆議院予算委員会で、発症を防ぐ効果が期待される一方で、感染自体を防ぐかどうかは一定の期間を経ないと検証できないとして、接種後も感染対策を徹底する必要があるという認識を示しました。

この中で田村厚生労働大臣は、ワクチン接種をめぐり「国際的には『発症予防の効果が期待される』となっている。発症しなければ重症化もしないので、そういう意味で命を助けていく効果を期待されている」と述べました。

そのうえで「接種後に感染するかや、仮に感染したあと他人にうつす能力があるかは、ワクチンを打ったあと時間が経過してからでないと検証できず、コメントできるだけのエビデンスがない。まだ分からないので、仮にワクチンを接種したとしても感染を防ぐための、いろいろな対応をお願いしたい」と述べました。

また、田村大臣は、アメリカの製薬大手ファイザーが開発したワクチンで、1つの容器から接種できる回数をめぐり「去年12月にファイザーから『特別な注射器を使えば、6人分接種できる』という連絡があったが、世界中で取り合いをしているようだ。国内メーカーにも増産をお願いしているが、既存の工場で対応するのは難しいという話もある」と説明しました。

そのうえで「5人分接種できる注射器は確保しているので、注射器が『足りない』ということはない。あとはワクチンの問題で、計画されている人数分を打てるようワクチン接種を担当している河野大臣と協力して確保していきたい」と述べました。

一方、新型コロナウイルスの接触確認アプリ「COCOA」で、一部の利用者に通知が行われていなかったトラブルについて、田村大臣は「いろんな不具合について、今なお連絡がくるし、このアプリは何度も問題を起こして利用者にご迷惑をおかけしている。専門家を入れて、しっかりと検証していきたい」と述べました。

平井デジタル相 “できるだけ早く不具合なくしたい”

また、平井デジタル改革担当大臣は「厚生労働省をサポートして、できるだけ不具合を早くなくしていきたい。役所の発注能力のなさと、システム発注の管理ができていないのは明らかで、こういうことをカバーするためにも、デジタル庁はきっちりやれる体制を用意したい」と述べました。