ワクチン“承認に時間も万全
の体制で”首相 衆院予算委

新型コロナウイルスのワクチンをめぐり、菅総理大臣は衆議院予算委員会で、日本は欧米諸国と比べて感染者数が少ないため、治験の結果を得て承認するのに時間がかかっていると説明したうえで、国民が安心して接種できるよう、万全の体制をとる考えを示しました。

この中で菅総理大臣は、ワクチンの承認をめぐり「『欧米諸国と比べてなぜ遅いんだ』という指摘を言われている。感染者数が欧米諸国より1桁以上少なく、治験の結果が出るまでに時間を要する。また『人種差』が想定され、欧米諸国の治験データのみでなく、日本人を対象とした一定の治験を行う必要があり、有効性、安全性に配慮した結果、時間を要している」と説明しました。

そのうえで菅総理大臣は「ワクチンは、感染対策の決め手だ。すべての国民に安心して接種をしていただけるよう、万全な接種体制をとっていきたい」と述べました。

ワクチン接種を担当する河野規制改革担当大臣は「今月中旬から先行接種を始めたいが、そこのワクチンは確保できる見込みだ。また、4月からスタートさせたいと思っている高齢者の接種は、ファイザー社のワクチン1種類を使う予定だ」と述べました。

そのうえで「同じワクチンを2回打つことを想定している。また、変異したウイルスに対する有効性の確認が、さまざま行われているが、一定の変異に対しては、一定の有効性が保たれているという調査結果もある。最新の情報を国民に伝えていきたい」と述べました。

また「Go Toトラベル」について赤羽国土交通大臣は「安心して旅行できる環境を作るために、もう1枚も2枚も強力な感染防止対策を講じていかなければいけない。地域を限定して始めるのも1つの方法かと思っており、きたるべき時には、スムーズに再開できるようにしていきたい」と述べました。