河井元法相からの現金
違法性を認識 元副議長

公職選挙法違反の罪に問われている河井克行元法務大臣の裁判で、証人として出廷した安芸高田市議会の当時の副議長は、10万円の現金を受け取った直後に議長と会い、違法性のある金だという認識を共有したことを証言しました。

元法務大臣の河井克行被告(57)は、妻の案里被告(47)が初当選した、去年の参議院選挙をめぐって公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

3日の裁判では安芸高田市議会の水戸眞悟元副議長が、証人に呼ばれ、去年3月に副議長室を訪れた元大臣から現金10万円が入った封筒を受け取ったことを認め、「参院選の投票を依頼する現金だと直感的に思った」と述べました。

同じ日に先川和幸元議長も元大臣から現金20万円を受け取ったと認めています。

水戸元副議長は、元大臣が帰った後、議長が副議長室に入ってきたと説明したうえで、「議長が『これは何らかの方法で返さないといけない。このままもらったらこうなってしまう』と言って、両手に手錠をかけられるしぐさをした。議長ももらったなと思った」と述べ、2人で違法性の認識を共有したことを証言しました。

先川元議長と水戸元副議長はことし7月に議員を辞職しています。