のごみ最終処分場選定で
漁協の代表が町長に抗議文

いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定で、北海道の寿都町が調査への応募を検討していることを受け、地元漁協の代表が町長に抗議文を手渡しました。

原発の使用済み核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物」、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐっては、寿都町の片岡春雄町長が、選定の第一段階となる「文献調査」への応募を検討していることを明らかにしています。

21日は応募に反対している地元の漁協の組合長で作る「小樽地区漁業協同組合長会」の代表者6人が、町役場で片岡町長と面会し、抗議文を手渡しました。

抗議文では、調査への応募について「東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと風評被害を受けた漁業者にとって、到底、受け入れられない」としています。

そのうえで「道内全体で議論されるべき重要な問題が、一部の関係者で進められていることに強い不信と憤りを禁じ得ず、応募に断固反対する」としています。

これに対し片岡町長は「真摯(しんし)に受け止めたい。近隣町村、北海道に迷惑はかけないので安心してもらいたい」と述べました。

面会のあと、組合長会の濱野勝男会長は「福島での原発事故のあと、なんとか軌道に乗りつつある漁業が、このままではだめになってしまう」と述べ、今後、道全体の漁協の組合長会としても、応募への反対を表明していく考えを示しました。