ニア 静岡県が文書
「準備作業改めて認めず」

リニア中央新幹線の静岡県内の工事で、JR東海が着手を急ぐ準備作業について、静岡県は7日、JR側に文書を提出し、トンネル掘削工事と一体であり、作業開始は認められないという考えを改めて示しました。

リニア中央新幹線の静岡県内の工事をめぐって県は今月3日、JR東海が着手を急ぐ、準備作業の開始は認められないという趣旨の文書を提出したのに対し、JR東海は準備作業に対する県側の考え方が変わったとして、その理由などを尋ねる文書を送っていました。

静岡県は7日、JR側に回答の文書を提出し、準備作業について、条例に基づく自然環境保全協定の締結が必要なトンネル掘削工事と一体だという考え方は従来どおりであり、県側の考えが変わったとするJR側の指摘は「誤解だ」としています。

そのうえで静岡県は、水資源への影響を懸念する県内の関係自治体との協議も踏まえ、準備作業の開始は認められないという考えを改めて示しました。

リニア中央新幹線は、2027年の開業を目指して各地で工事が進められていますが、JR東海と静岡県の議論は平行線をたどっていて、開業の遅れは避けられない見通しになっています。