野党「検察官の立破壊」
法相「恣意的人事懸念ない」

検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案について、13日の参議院本会議で、野党側が検察官の独立性を破壊するものだとして批判したのに対し、森法務大臣は、内閣による恣意(しい)的な人事が行われるといった懸念はあたらないという考えを強調しました。

この中で、社民党の福島党首は改正案について、「内閣が検察官の人事に介入でき、検察官の独立性、公平性を破壊する大改悪で、三権分立と法の支配を踏みにじるものだ」と批判しました。

これに対し森法務大臣は、「検察権の行使に圧力を加えるものではなく、検察官の独立性を害さず、三権分立に反するものでもない。内閣による恣意的な人事が行われるといった懸念もあたらない」と述べました。

そのうえで、「改正案の趣旨目的は、高齢期の職員の豊富な知識経験等を最大限活用する点にあり、黒川東京高検検事長の勤務延長とも関係ない」と述べ、国民の理解が深まるよう説明を尽くす考えを示しました。