んぽ生命と日本郵便に
3か月間一部業務停止命令

金融庁は、かんぽ生命とかんぽ生命の保険の販売を担う日本郵便に対して、顧客に不利益を与える不適切な販売を防げなかった内部の管理体制に重大な問題があったなどとして、新規の保険販売の業務を3か月間、停止するよう命じる行政処分を出しました。

金融庁は、かんぽ生命の保険の不適切な販売は、営業現場でノルマの達成が過度に重視された結果起こり、経営陣も現場の実態を十分に把握していないなど内部の管理体制に重大な問題があったと判断しました。

このため、かんぽ生命と日本郵便に対して新規の保険販売の業務を3か月間、停止するよう命令する行政処分を出しました。

かんぽ生命はことし7月から保険の営業活動を自粛していますが、さらに3か月間、保険の販売を停止させるという厳しい内容になります。

命令が出されたことで、会社側が目指す来月の営業活動の再開はできなくなります。

また、親会社の日本郵政を含め3社に対して業務改善命令を出し、経営責任を明確化するよう求めました。

麻生金融相「情報共有へきちっと是正を」

かんぽ生命の保険の不適切な販売問題について、麻生副総理兼金融担当大臣は閣議のあとの記者会見で「郵政グループの問題は、グループの各会社で共有すべき情報が十分に連携されていなかったことだ。コミュニケーションをきちっと是正しないと、今回のような事態になる。営業現場の実態把握が不足していたということだと思う」と述べました。

そのうえで、グループ3社の社長が責任を取って辞任することについて、麻生副総理は「個別の会社についてコメントはできないが、問題を認識したうえで、次の人はがんばっていかないといけないと思う」と述べました。