風被害 早期復旧の
支援を要請 茨城県知事

台風19号による被害を受けて、茨城県の大井川知事は、菅官房長官に対し、一部の区間で運行できなくなっているJR水郡線の早期復旧に向けた財政支援などを求めました。

台風19号による被害を受けて、茨城県の大井川知事は、21日午前、総理大臣官邸を訪れ、菅官房長官と面会し、要望書を手渡しました。

要望書では、茨城県内で、川の堤防が決壊するなどして、2人が死亡し、1人が行方不明となっているほか、多くの住宅などに被害がおよび、国の支援が必要だとしています。

そして、鉄橋が崩落するなど甚大な被害が出て一部の区間で運行できなくなっているJR水郡線の早期復旧に向けて、十分な財政支援を行うことや、河川の抜本的な改修を推進することなどを求めました。

これに対し、菅官房長官は、「やれることは全部やる」と応じたということです。

このあと、大井川知事は、記者団に対し、「茨城県も大きな被害を受け、今、復旧に全力を挙げている。ライフラインにもなっている鉄道の橋が崩れ、復旧がなかなか見通せない中、支援してもらいたい」と述べました。

経産相には被災企業の支援要請

大井川知事は、経済産業省を訪れて菅原大臣と会談し、浸水被害を受けた中小企業に対する資金面の支援の拡充や観光事業者への助成制度の創設などを求める要望書を手渡しました。

大井川知事は「県北部の大子町を中心に建物や生産設備が浸水した中小規模の事業者が多く、再建を諦める事業者が出かねない事態になっている。国からの支援をお願いしたい」と要望しました。

これに対し菅原大臣は、「すでに災害救助法が適用された地域では、日本政策金融公庫による災害復旧の貸し付けや信用保証協会による災害時の保証も行われている。生活やなりわいの支援に向け、経済産業省も自治体の皆様と連携して対応したい」と述べました。

会談のあと、大井川知事は記者団に対し「商店街や中小企業の設備については被害の全容の把握には至っていない。被災した事業者全体をしっかり支援していただくために柔軟な対応を国にお願いしたい」と述べました。

文科相には学校施設復旧支援を要望

大井川知事は、文部科学省で萩生田文部科学大臣と面会し、浸水などの被害を受けた学校施設の早期復旧のため、財政的な支援などを求める要望書を手渡しました。

これに対し、萩生田大臣は「制度を活用しながら、国としての支援をしっかりやっていきたい」と応じたということです。

このあと、大井川知事は記者団に対し「校舎が床上浸水したほか、校庭が海のようになり、土を入れ替えないと使えないような状態になっている。しっかり協力してもらえるということだった」と述べました。