ルムズ海峡の外側での
警戒活動案も 政府内

中東のホルムズ海峡の安全確保のためアメリカが有志連合の結成を目指していることに関連し、政府内では、イランとの友好関係も踏まえ、ホルムズ海峡の外側の海域で日本に関係する船舶の警戒にあたる案などが出ていて、アメリカの意向や関係国の動向なども見極めながら、具体的な対応を決める方針です。

イラン情勢が緊迫化する中、アメリカはホルムズ海峡を通過する船舶の安全を確保するため有志連合の結成を目指していて、7日の日米防衛相会談で、エスパー国防長官は日本の協力を要請しました。

政府は、イランとの伝統的な友好関係も踏まえ、まずは、緊張緩和に向けた外交努力を重視する方針ですが、日本に輸入される原油の8割がホルムズ海峡を経由していることから、日本に関係する船舶の安全確保のため、自衛隊を派遣する可能性も含め、対応を検討しています。

政府内では、ホルムズ海峡やその内側にあたるペルシャ湾に自衛隊を派遣すれば、イランを刺激することにつながりかねないという懸念に加え、エネルギー安全保障の観点から、ホルムズ海峡以外の地域での安全確保も重要だという指摘もあり、警戒にあたる活動の範囲をホルムズ海峡の外側に限定する案などが出ています。

政府は、アメリカが求める協力の在り方が不透明な上、ほかの国々の多くも態度を明らかにしていないことから、アメリカの意向や関係国の動向も見極めながら、具体的な対応を決める方針です。