国首相「予期せぬ
事態も」日本に警告

日本政府が、輸出管理の優遇措置の対象国から韓国を除外する方針を示す中、韓国のイ・ナギョン(李洛淵)首相は「状況をさらに悪化させれば、予期せぬ事態につながるおそれもある」と警告し、日本に対して協議に応じるよう改めて求めました。

日本政府は、半導体の原材料など3つの品目について韓国向けの輸出管理を厳しくしたことに加えて、輸出管理を簡略化する優遇措置の対象国から、早ければ来月中にも韓国を除外する見通しです。

韓国のイ首相は25日、政府の会議で「もし日本が状況をさらに悪化させれば、予期せぬ事態につながるおそれもある」と警告し、日本に対して協議に応じるよう改めて求めました。

日本の韓国に対する貿易管理をめぐっては、日本時間の24日、WTO=世界貿易機関の一般理事会で議論されましたが、両国の主張は大きく食い違い、改めて対立が浮き彫りになりました。

さらに韓国では25日、世界有数のシェアを誇る半導体メーカー、SKハイニックスの先月までの3か月間の決算が発表され、本業のもうけを示す営業利益が前の年の同じ時期と比べて89%減少したことが明らかになるなど、経済の先行きへの懸念が広がっています。

イ首相としては、早期の状況打開を目指して改めて日本に対応を求めたとみられます。