生金融相の問責決議案
否決 不信任決議案採決へ

国会の会期末を来週に控え、金融庁の審議会がまとめた報告書をめぐって、野党側が提出した、麻生副総理兼金融担当大臣に対する問責決議案は、参議院本会議で、与党などの反対多数で否決されました。このあと、麻生大臣に対する不信任決議案も衆議院本会議で採決され、否決される見通しです。

国会の会期末を来週26日に控え、参議院本会議では、老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の報告書をめぐって、野党側が提出した麻生副総理兼金融担当大臣に対する問責決議案の審議が行われました。

趣旨説明で、立憲民主党の蓮舫参議院幹事長は、「報告書を受け取らない事態を決して許してはいけない。この暴挙が認められれば、忖度(そんたく)報告書のみが受け取られることにもなりかねない。麻生氏を任にとどまらせるべきではない」と訴えました。

これに対し、自民党の三木亨氏は、「一方的に国民の不安をかきたてた報告書を、金融担当大臣が正式な報告書として受け取らないのは、何らおかしな話ではない。前代未聞の暴挙でもなんでもない」と反論しました。

そして、採決の結果、問責決議案は、自民・公明両党と日本維新の会などの反対多数で否決されました。

このあと開かれる衆議院本会議では、野党側が提出した、麻生大臣に対する不信任決議案の採決が行われ、与党などの反対多数で否決される見通しです。

立憲民主 辻元「辞めたほうがいい」
立憲民主党の辻元国会対策委員長は、党の代議士会で、「何をやっても責任をとらない安倍政権のシンボルのような方で、辞めたほうがいい。公文書改ざんや自殺者まで出たとき、内閣改造で辞めさせると思ったら、また『麻生太郎君』となり、悪夢だと思った。『安倍総理大臣と昭恵夫人は、森友問題で財務省に弱みを握られているから辞めさせられないのではないか』と疑ってしまう。麻生大臣に何があってもしがみついている安倍総理大臣の責任まで問わなければならなくなる」と述べました。