輪期間中の横田基地
民間機利用を政府が打診

東京オリンピック・パラリンピックで増加が予想される外国人観光客に対応するため、日本政府が、大会期間中、東京にあるアメリカ軍横田基地を民間機が利用することを認めるようアメリカ軍に打診し、アメリカ側で検討を進めていることが分かりました。

アメリカ軍によりますと、来年の東京オリンピック・パラリンピックで増加が見込まれる国際便の利便性を高めるため、日本政府から、大会期間中、東京にあるアメリカ軍横田基地を民間機が利用することを認めるよう打診を受けたということです。

これについてアメリカ軍の関係者は、「日本側が求める必須条件は何かを理解し、何ができるか検討している」としています。

横田基地を民間と共同で利用する軍民共用化をめぐっては日米両政府の間で長年議論されてきましたが、在日アメリカ軍は軍事行動を制限せずに恒久的に共用化することは難しいという立場で、具体的な進展は見られていません。

このため、日本政府は、まずは大会期間中に限って打診したと見られます。

アメリカ軍の関係者は「アメリカ軍は東京オリンピック・パラリンピックが成功するよう全面的に応援している」としてできるだけ早いうちに結論を出したいとしています。

小池都知事「都としても活用望む」

東京都の小池知事は19日の記者会見で、東京オリンピック・パラリンピックの大会期間中にアメリカ軍横田基地を民間機が利用することについて、「外交・安全保障に関わる問題であり、まずは、しっかり日本政府とアメリカの間で取り組んでもらうことが不可欠だ。詳細については存じていない」と述べました。

そのうえで、「都としても、東京大会の開催時に横田基地を民間航空機が利用できないかと国に要望を行ってきた。各国からさまざまな専用機やチャーター機などが多く飛来してくるので、利用できる国はアメリカ軍の基地であるため、限定されたとしても、ぜひ活用させてもらいたいというのは、都としても望むところだ」と述べました。