弱地盤 適切な工法を
判断し手続きを」岩屋防衛相

沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐり、岩屋防衛大臣は、まだ埋め立てに着手していない区域に軟弱地盤があると見られるとして、今後、沖縄県に対し、地盤改良を行う設計の変更を申請する考えを示しました。ただ、移設阻止を訴える沖縄県が変更を承認する見通しは立っておらず、工期に影響がでる事態も予想されます。

沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画をめぐり、防衛省は先月、埋め立てを行う区域の南側で土砂の投入を始めましたが、まだ着手していない東側の区域で軟弱地盤があると見られることから、追加のボーリング調査を行い分析を行っています。

これについて岩屋防衛大臣は、閣議のあとの記者会見で「可能性としては軟弱な地盤がありうると考えている。調査結果が明らかになれば、どのような工法が最も適切か判断し、必要な手続きを適正に取る」と述べ、今後、沖縄県に対し、地盤改良を行う設計の変更を申請する考えを示しました。

そのうえで岩屋大臣は「一日も早く普天間基地の返還を実現するために、移設を着実に進めさせてもらいたい」と述べ、当面、南側の地域で埋め立て作業を進めながら、設計の変更に向けた手続きを進める考えを示しました。

ただ、移設阻止をかかげる沖縄県が変更を承認する見通しは立っておらず、政府関係者からは司法の判断を求めざるをえないなどの見方も出ていることから、工期に影響が出る事態も予想されます。