訪日外国人へのビザ発給 2021年は過去最少 ピーク時の1%程度

2021年に日本を訪れる外国人に発給されたビザの件数は、新型コロナの水際対策による入国制限などの影響で、ピーク時の1%程度のおよそ9万件まで落ち込み、これまでで最も少なくなりました。

外務省によりますと、2021年の1年間、日本を訪れる外国人に、在外公館から発給されたビザの件数はおよそ9万件でした。

これは、外国人へのビザの発給件数がピークとなった3年前、2019年の827万件余りと比べると1%程度まで落ち込み、統計の公開が始まった1999年以降、最も少なくなりました。

おととし以降、新型コロナの水際対策が強化され、外国人の入国制限が続けられたことなどが大きく影響した形です。

去年の発給ビザおよそ9万件の多くは、外国人技能実習生や人道上の配慮が必要な人などに対するもので、国籍別では、ベトナムが最多でおよそ1万5000件、次いで中国がおよそ1万2000件などとなっています。

水際対策について、政府は2022年3月以降、段階的に緩和を進めていて、今後も感染の拡大防止を図りながら、着実に入国者の増加につなげていきたい考えです。