細田衆院議長「訴訟も視野に検討」“セクハラ”週刊誌続報受け

女性記者などへのセクハラ疑惑を週刊誌に報じられた細田衆議院議長は、26日、続報が出たことを受け、改めて抗議し、今後、訴訟も視野に入れて検討するとしたコメントを発表しました。

細田衆議院議長について「週刊文春」は、女性記者を深夜に自宅に来るよう誘うなど、セクハラと受け止められかねない行為を繰り返しているなどと先週報じたのに続いて、26日に発売された今週号では、自民党本部の女性職員にもセクハラ行為を行っていた疑いがあるなどと報じました。

細田議長は、先週の報道は事実無根だとして、週刊誌側に抗議する内容の文書を送っていますが、26日、改めてコメントを発表しました。

コメントでは「すでに事実無根として強く抗議したところだが、また、同趣旨の記事が掲載されていることに強く抗議する」としています。

そのうえで「今後、通常国会閉会後、弁護団とも協議し、訴訟も視野に入れて検討したい」としています。

岸田首相 「セクハラ問題を軽く考えてはならないの当然」

岸田総理大臣は27日の衆議院予算委員会で「行政府の長として、立法府の議長の発言についてコメントすることは控える。セクハラは個人の尊厳や人権にもかかわる大変重要な課題で、政府としてセクハラの問題を軽く考えてはならないことは当然のことだ。具体的に自民党の中で動きがあったとの報告は受けていないが、こうした考え方を尊重しながら活動を続けていくのは当然のことだ」と述べました。

松野官房長官「コメントは控えたい」

松野官房長官は、26日午後の記者会見で「衆議院議長に関する報道について、行政府の立場でコメントすることは控えたい」と述べました。

立民 泉代表「多くの国会議員が失望していると思う」

立憲民主党の泉代表は26日記者団に対し「細田議長をおとしめるために、複数の人が共同で計画して、何もないところで急に証言をしているとは思えず、細田議長は、国民からの疑問に答える必要がある。細田議長は、これまでもおかしな発言をいくつもしており、国民生活とまったくずれた見解を持っている人が三権の長であることに、多くの国会議員が失望していると思う」と述べました。

立民 小川政務調査会長「火のないところに煙は立たない」

立憲民主党の小川政務調査会長は26日記者会見で「今回の報道のような話は、通常、火のないところに煙は立たない。被害を受けた女性記者は、取材対象との距離感を流動化させるなどのリスクがあるなかで、わざわざ根も葉もないことを言う必要がない」と述べました。

そのうえで「細田議長は、今の国会で十分な説明責任を果たさないのであれば、不信任決議案の提出など、あらゆる選択肢を排除できない。それほど、細田議長に投げかけられた疑念や疑惑の目は深刻だ」と述べました。

立民 馬淵国対委員長「事実であれば身を引かざるを得なくなる」

立憲民主党の馬淵国会対策委員長は26日、記者団に対し「報道が事実であれば、あらゆる職責から身を引かざるを得なくなるのではないか。『事実無根だ』という紙切れを出すのではなく、衆議院の長として衆議院でわれわれに説明するとともに、記者会見で国民に語るべきだ」と述べました。

そのうえで、今後の対応について「世論の高まりとともに、あらゆる選択肢を考えていきたい。今晩、衆議院議長の公邸で夕食会が開かれるが、現在の状況で酒食をともにすることをよしとするわけにはいかず、お断りした」と述べました。

公明 北側副代表「しっかり説明責任を」

公明党の北側副代表は、26日記者会見で「自身の判断でやってもらうしかないが、そのような報道があったわけなので、しっかり説明責任を果たしてもらいたい」と述べました。

維新 遠藤国対委員長「本人が説明することが前提だ」

日本維新の会の遠藤国会対策委員長は26日、記者団に対し「三権の長なので、不審に思われていることがあれば、説明をするべきだ。今のところ、それ以上でも以下でもない。本人が説明することが前提だ」と述べました。

国民 玉木代表「事実とすれば破廉恥な行為」

国民民主党の玉木代表は26日、記者団に対し「報道の内容は、心地いいものではないことは間違いなく、事実とすれば破廉恥な行為だと思う。真実かどうかは、細田議長本人がいちばんよくわかっているはずなので、会見を開いて説明すべきだ。国際的に見ても恥ずかしい話で、このまま放置していると日本の信頼にも関わるので、速やかな解決を望んでいる」と述べました。

共産 志位委員長「議長の資質にもかかわる大変深刻な問題」

共産党の志位委員長は26日、記者会見で「報道が事実だとすれば、議長の資質にもかかわる大変深刻な問題だ。問われている具体的な問題に即して、本人が国民にきちんと説明する必要がある」と述べました。

「週刊文春」編集部「多数の当事者の証言や証拠に自信」

「週刊文春」の編集部は26日「記事は、セクハラに関する多数の当事者の証言や証拠に基づくもので、じゅうぶん自信を持っています。細田議長は、国権の最高機関の長として、自らの言動を検証し、真摯(しんし)に説明されることを期待しております」としています。