リコール署名偽造事件
“指印押す作業”追加打診か

愛知県の大村知事のリコール・解職請求をめぐる署名の偽造事件で、アルバイトを集めた会社関係者によりますと、署名活動を行った団体の事務局長が署名の書き写しに加え、指印を押す作業も追加できないか会社側に打診していたということです。会社側は拒否し、その後、団体のメンバーらによって押印が行われたとみられ、警察は偽造のいきさつを詳しく調べています。

署名活動を行った団体の事務局長の田中孝博容疑者(59)ら4人は、愛知県の大村知事のリコール・解職請求に向けた署名活動終盤の去年10月下旬、佐賀市内で、アルバイトなどを使って署名を偽造したとして地方自治法違反の疑いで逮捕されました。

アルバイトは田中事務局長の依頼で広告関連会社の下請け会社を通じて集められ、佐賀市内の施設で10月20日から12日間、愛知県民の名前などを署名用紙に書き写しました。

会社の関係者によりますと、この作業が始まる前日の19日、田中事務局長から「アルバイトに指印を押してもらえないか」と仕事の内容に指印を押す作業も追加できないか打診があったということです。

会社は拒否し、結局、作業は書き写しだけになり、その後、書き写された署名簿は田中事務局長の次男らによって車で運ばれて、名古屋市内の複数の公共施設で団体のメンバーらによって指印を押す作業が行われたとみられるということです。

警察は偽造のいきさつを詳しく調べています。