児童虐待の疑いの子ども
初の10万人超

去年1年間に虐待の疑いがあるとして全国の警察が児童相談所に通告した子どもは、初めて10万人を超え過去最多となりました。警察は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出の自粛が広がる中、家庭内での虐待が潜在化しているおそれがあるとして対策を強化しています。

警察庁によりますと、児童虐待の疑いがあるとして警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもは去年、全国で10万6991人と前の年よりも8769人増え初めて10万人を超えました。

身体的な虐待だけでなく、親から暴言を受けたり親の暴力を目撃したりして心に傷を負う「心理的虐待」も多く、全体の73%を占めました。

また、警察が検挙した児童虐待の事件は2133件、被害者は2172人といずれも過去最多となり、61人の子どもが亡くなったことが分かりました。

警察は、新型コロナウイルスの感染拡大で外出の自粛が広がる中、子どもの異変に気付きにくくなり虐待が潜在化しているおそれがあるとして、児童相談所や学校などとさらに連携し対策を強化することにしています。