正予算案 歳出4兆円超
赤字国債追加発行へ

政府は、新たな経済対策に必要な今年度の補正予算案を固めました。追加の歳出を4兆4700億円余りとする一方、今年度の税収が当初の見込みを下回ることから、2兆2000億円余りの赤字国債を追加で発行する方針です。

それによりますと、台風19号など一連の災害からの復旧・復興や「国土強じん化」に向けて、河川の堤防などのインフラ強化に充てる費用として2兆3086億円を盛り込みます。

また、10月から始まったキャッシュレス決済のポイント還元制度で想定を上回るペースで利用が増えていることから、還元するポイントの原資などとして1497億円を計上します。

さらに高齢ドライバーによる交通事故を防ぐため自動ブレーキなどを備えた車の購入に対する補助に1139億円、令和5年度までに小中学生に1人1台のパソコンやタブレットを配備する事業などに2318億円を盛り込む方針です。

この結果、追加の歳出は4兆4722億円となる見通しです。

2兆2297億円の赤字国債 追加発行へ

一方、今年度の税収は米中の貿易摩擦の影響で企業業績が悪化していることなどから、当初の見込みより2兆3150億円下回る見通しで、税収不足を補うため2兆2297億円の赤字国債を追加で発行します。

年度の途中で赤字国債を追加発行するのは3年ぶりです。政府はこの補正予算案を13日の臨時閣議で決定し、年明けの通常国会に提出することにしています。