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おかやま山陽 快進撃!夏の甲子園 岡山県勢11年ぶりのベスト8

1回戦~3回戦の戦いを振り返り!
  • 2023年08月18日

夏の全国高校野球でおかやま山陽が快進撃を見せています。1回戦で甲子園初勝利を挙げると、2回戦はサヨナラ勝ち、3回戦は甲子園で2回の優勝経験がある日大三高を破って、19 日の準々決勝に進みました。岡山県勢のベストエイトは11年ぶりです。おかやま山陽の今大会これまでの試合を振り返ります。

1回戦(8月8日) VS 日大山形  9対2で甲子園初勝利!

日大山形   110000000  2
おかやま山陽 00030501×     9 

おかやま山陽は、エースでキャプテンの井川駿投手が先発しましたが、初回と2回に1点ずつ奪われ、リードを許しました。しかし、4回、ヒットとセーフティーバントでノーアウト一塁二塁とし、1番の田内真翔選手の送りバントを相手の投手が悪送球する間に、一気に2人が帰り、同点に追いつきました。さらに、4番の土井研照選手がタイムリーツーベースヒットを打って1点を勝ち越しました。6回には、ヒットと送りバントでワンアウト二塁とし、2番・湯淺健太郎選手がタイムリーヒットを打つなど、打者一巡の攻撃で一挙5点を追加しました。投げては5回から2年生の三宅一誠投手、9回からは同じく2年生の三浦尊神投手が登板し、いずれも相手の打線を無失点に抑えて、日大山形に9対2で勝ちました。おかやま山陽は、学校創立100周年の節目の年に甲子園で初めての勝利を挙げました。

堤 尚彦 監督
「学校の創立100周年に、花を添えられてよかった。みんなが楽しみにしてくれていたので、その期待に応えられた。長打があるチームではないので、打線をつなげるという持ち味が出た。選手たちは頼もしい限りで、私は邪魔せずに一番近いところから応援させてもらった。次も勝たないと(甲子園3勝という)目標を達成できないので、何が何でも勝ちたい」

渡邊 颯人 主将
「中盤から球が甘くなってきたので、その球を見逃すことなくどんどん振っていったことが、大量得点にながった。(先発した井川駿投手とは幼なじみ。一緒に甲子園の舞台に立てたことについて)すごく楽しかった。井川投手はきょうは、思うような投球ができていなかったので、次は修正すると思うし、自分も思うような仕事ができなかったので、次は2人で暴れたい」

三宅 一誠 投手(5回からマウンドに上がり4回を無失点に抑える好投)
「リズムよく、攻撃につながるように、自分の投球をするだけだと思っていた。低めにボールが集まったところがよかったと思う。3年生ともっと野球がしたいので、どんどん勝っていきたい」

2回戦(8月13日)VS大垣日大(岐阜) 4対3でサヨナラ勝ち!

大垣日大   0100000101   3
おかやま山陽 2000000002×    4 

おかやま山陽は1回、ツーアウト二塁三塁のチャンスで5番・入江航平選手がレフトへタイムリーヒットを打って、2点を先制しました。その後、大垣日大に1点を返され、8回にもホームランを打たれて2対2の同点に追いつかれました。ノーアウト一塁二塁から始まるタイブレークで行われた延長10回、大垣日大に1点を奪われ、リードを許しました。しかし、そのウラ、おかやま山陽は、ツーアウト満塁から、相手バッテリーのミスの間に2人のランナーが一気にホームに帰り、4対3のサヨナラ勝ちで、3回戦に進みました。

渡邊 颯人 主将(3安打の活躍)
「タイブレークの時は1点で抑えることできたので、『逆転できるぞ』とチームメイトに声をかけた。大垣日大の山田投手はコントロールがとてもよかったので、厳しい時間が続いたが、自分のバッティングはいい状態で持ってこられたので、思い切り振ることができた。チームの目標は甲子園3勝なので、次は絶対に勝ちたい」

入江 航平 選手(1回に先制の2点タイムリーヒット)
「きょうはチームのことだけを考えていたので、打つことができてよかった。考えて打席に入ると打てなくなってしまうので、初球をどんどん狙おうと思っていた。(延長10回タイブレークに入ってからは)自分たちらしく、できることは100%やったので、それが勝利につながったと思う。次の試合も自分たちらしいプレーをしたい」

3回戦(8月17日)VS日大三(西東京)  7対2で勝利!県勢11年ぶりのベストエイト

日大三    001001000 2
おかやま山陽 11004001×    7

おかやま山陽は1回に2本のヒットでワンアウト二塁三塁のチャンスを作り、4番・土井研照選手の犠牲フライで1点を先制。2回にはワンアウト二塁から先発した8番・西野彰人投手のタイムリーツーベースヒットで1点を追加しました。西野投手は今大会初めての先発でしたが、強打の日大三高打線を相手に
打たせて取るピッチングで、5回までを1点に抑えました。打線は5回に西野投手のタイムリーヒットなどで4点を加え、8回にも1番・田内真翔選手のタイムリーヒットで1点を追加してリードを広げました。
投げては、6回から2年生の三宅一誠投手が登板し、力のあるボールで相手打線に反撃を許しませんでした。最後は9回途中から登板したエースの井川駿投手が締めて、日大三高に7対2で勝って、準々決勝に進みました。岡山県勢がベストエイトに進むのは2012年の倉敷商業以来、11年ぶりです。

堤 尚彦 監督
「自分自身が信じられない。新チーム以降、ずっと“甲子園3勝”と言い続けてきたので、強豪の日大三高に果敢に挑んでくれて、目標を実現してくれたことはすごい。(日大三高の先発・安田投手への対応について)チェンジアップがすごいので、ストレートに絞って慌てて振るのではなくて、早めに準備するためにもゆったり振ろうと言った。せっかく甲子園でまだ試合ができるので、1戦1戦楽しんで、思い切って選手に頑張ってもらいたい

渡邊 颯人 主将
「ベンチを外れた3年生が宿舎で相手チームの投手の癖を見抜いてくれ、メンバーのために尽くしてくれたので、何とか勝ちというプレゼントをしたかった。甲子園3勝を目標に掲げていたので素直にうれしい。(準々決勝に向けて)初戦から多くの人が駆けつけ、声援を送ってくれるおかげで勝ちにつながっているので、感謝の気持ちを忘れずに プレーしていきたい

西野 彰人 投手(今大会初先発で好投)
「後ろに三宅や井川といった頼もしいピッチャーがいたので 最初から飛ばしていけた。やっとチームの勝利に貢献できた。(2安打2打点の活躍を見せたバッティングについて)次のバッターにつなぐ意識で打っていたので、抜けてくれてよかった。タイムリーが打てて最高だ。(準々決勝に向けて)ここで満足せず、次も一戦一戦全力で戦っていきたい。チームのためにできることをして全力でプレーしたい」

準々決勝は19日の第3試合 VS神村学園(鹿児島)

選手たちは18日午後1時から兵庫県西宮市の球場でおよそ2時間、調整を行いました。おかやま山陽はここまでエラーが7つ出ているため、守備練習を重点的に行い、キャプテンの渡邊颯人選手を中心にダブルプレーなど内野の連係を確認していました。このあと、バントだけの紅白戦を行い、選手たちは一塁線や三塁線のライン際にしっかりボールを転がしたり、正確に素早く送球したりしていました。

渡邊 颯人 主将
「神村学園は鋭い打球を打ってくるチームなので、野手がしっかりとカバーし、投手を盛り立てたい。1つでも勝ち進んで何としても決勝の舞台に立ちたい」

堤尚彦監督は、アフリカ南部・ジンバブエの代表監督を兼任し、東京オリンピック予選を戦った経験を持っています。おかやま山陽の快進撃は海外にも届いているといいます。

堤 尚彦 監督
「勝利するたびに地元、そして海外から祝福のメールが届く。世界に野球を普及させるため、少しでも長く甲子園で戦って注目を集めたい」

おかやま山陽の準々決勝は19日第3試合で鹿児島の神村学園と対戦します。

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