「大分の顔」カボス 通年楽しめるように 西垣キャスター取材
- 2024年03月15日
ぶんドキキャスターの西垣光です。
ハウス栽培のカボスの出荷が、
今年も3月から始まりました。
8月以降に多く出回るイメージですが、
こんな早くから出荷しているんですね!
どんな風に作っていて、
どんな場所で活躍しているのか、取材しました。
カボスを一絞りすると…
香りが テーブルいっぱいに 広がります。
県外や海外からのお客様が多い大分県内のホテルからは
「カボスを楽しみにしているお客様も
多くいらっしゃると思うので、
1年中 安定してカボスを提供できるのは
誇りであり、うれしい」という声が。
ハウスで栽培されるカボス
露地栽培のカボスが出回らなくなる
3月から 収穫を始めた、
杵築市のカボス農家、村井新平さんの
農業用ハウスを訪ねました。
暖冬の 2023~2024年シーズンは、
燃料の使用量が1割ほど少なく済んだとのこと。
今シーズンの「ハウスカボス」は
数は若干少ないものの、
果汁が十分のって、
比較的大きめな果実になったそうです。
その値段、今シーズンは…
過去には、
露地栽培のカボスの30倍以上の高値で
取引されたこともあったそうです。
高価な理由は、「数とタイミング」です。
【数】ハウスカボスは ”希少”
出荷される数が、とても少ないんです。
そもそも「ハウスカボス」を出荷した農家が、2023年は、
カボス農家全体の3%にも満たなかったと
言われています。
ハウス栽培は、露地栽培に比べて、
手間も費用もかかるうえ、技術的に難しいためです。
手間は、こちら。
高値で取引される分、
見た目も より意識しているそうで、
果実が均一に色づくことを目指して、
果実にかかる葉を、1枚1枚、 摘み取ります。
費用は、ハウスの燃料代。
そして技術的には、
温度管理が難しいそうです。
3月に収穫するためには、
花を冬に咲かせる必要があるそうですが…
「前は 11月には温度が下がったが、
最近はそうならないこともあり、
気候に合わせるのが、難しいです」
【タイミング】年中提供するために
露地栽培のカボスは、
収穫時期が 8月~10月頃。
11月~2月中旬頃は、貯蔵したものが出荷されます。
それが終わると、
夏の収穫まで待たねばなりません。
そんな時期に供給できるのが「ハウスカボス」なのです。しかも、
需要をカバーするため
収穫時期を 地域によって ずらしています。
「カボスを1年中使いたいと言ってくれる
ところがあるので、
その供給の一翼を担っている
責任感を感じながら 作っています」
取材を終えて、
大分に当たり前のようにあるカボスのありがたみを
改めて感じました。
今後は絞る前にカボスに感謝して、
しっかり味わいたいと思います!