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藤井彩子の酒紀行 飛騨高山編 日本酒&飛騨牛&ウイスキー!

  • 2023年09月15日

お酒大好き♪藤井彩子です❣ 
「酒紀行」第3弾!今回は、岐阜県高山市の舩坂酒造店をご紹介しました。
「日本酒のテーマパーク」をキャッチフレーズに観光客を楽しませ続けてきたこの蔵が、コロナをきっかけに特大の挑戦を始めたんです!

9月15日(金)の「まるっと!」酒紀行第3弾をご覧いただきありがとうございました! 
第1弾・三重県名張市の木屋正酒造
第2弾・愛知県の関谷醸造のオーダーメイド酒(過去記事読んでね!)に続いて
今回は、岐阜県高山市の舩坂酒造店をご紹介しました。

舩坂酒造店

飛騨高山の観光の中心地にあるこの蔵には 観光客を楽しませる趣向がいっぱい!
升酒を風情あるお庭で飲んだり・・・ 

飛騨高山に来たって実感湧くなぁ

200年の歴史ある蔵を改装したバーで飲んだり・・・ 

歴史とロマン感じる~

さらには、100円でおちょこ一杯ずつ試飲が楽しめる
その名も「ワンコインゲーセン」なんてサービスも!

これぞ、酒飲みパラダイス!

 ↑ このサービスは、外国人観光客に特に大人気でした。

こうした、多種多様な日本酒と、地元が誇る「飛騨牛」のペアリングが楽しめる レストランも経営してるんです。 

おいしーーーーい!お箸が止まりません!

口の中でとろけていく飛騨牛の脂を、辛口の特別純米酒のキレがすっきりさせてくれた…と思ったら、後味は、日本酒特有の甘みと丸さで肉の旨味を包み込んで、混然一体とした美味しさが口いっぱいに広がって・・・!!!

おすすめの特別純米とのペアリング

最高です! 

お酒って、なんでこんなに食べ物の味を引き立てておいしくしてくれるんでしょうね? 
ほんとに奇跡の飲み物だなぁって思います。 

こんな風に、観光に特化しての挑戦を続け、飛騨高山を盛り上げているこの蔵ですが 、コロナをきっかけに、特大の挑戦を始めました。

それがコチラ!!!!! 

岐阜県初のウイスキー蒸留所

ウイスキーの蒸留です! ことし(2023年)3月に
岐阜県初のウイスキー蒸留所として開所。 蒸留を始めました。 

でも、なぜウイスキーの蒸留を? 社長の有巣弘城さんに伺いました。

有巣弘城さん

「観光を主軸にしてきたため、コロナでの売り上げの落ち込みが他の酒蔵よりもかなり大きく、会社と社員をどう守っていったらいいのか悩みました。
ウイスキーは世界で非常に盛り上がっていますし、
コロナ禍の今なら、ウイスキー業界の方々のお知恵も借りながら、我々でもチャレンジできるんじゃないかと思って 挑戦することにしました。」 

蒸留所を開いたのは、高根第二ダムのすぐ近くにある、旧高根小学校。 

歩いて2~3分でした

ダムがあることで、高湿な環境が得られるため、
熟成中に揮発する量が抑えられ、 ゆっくりじっくり寝かせることができるそう。

廃校になった小学校の面影を残しながら、改装しました。

教室が、樽の貯蔵庫に

味の決め手、蒸留所の象徴とも言える、蒸留器=ポットスチルは、世界で2例目となる、銅とすずの鋳物製。富山県で造られたものです。 
(1例目は、富山の三郎丸蒸留所) 

銅とすずの鋳物製

ポットスチルの、世界のスタンダードは、銅の板金製。
銅は熱伝導率が非常に高く 蒸留するときに出るウイスキーの雑味=オフフレーバー(おもに硫黄化合物)を取り除く効果もあるため、長年、世界で、これが使われてきました。
しかし、銅の板金製は非常に高価で、それを海外メーカーから輸入するとなると かなりの初期投資が必要になります。
そこで、最近、ほかの素材や作り方を模索する動きが出始めているのです。
そのひとつが、これ。
価格が抑えられるうえ、板金製に比べて強度があるため、寿命も倍以上と考えられています。
また、鋳物にすることで表面の凹凸が多くなり、オフフレーバーを吸収しやすくなるのではないか?とか
酒器で知られるように、すずは味をまろやかにしてくれるのではないか?とか
銅の板金にはない効果も期待されています。
寝かせる前の、ウイスキーの赤ちゃん「ニューポット」を 特別に試飲させていただきました。

度数は68.5度!

たしかにまろやか!フルーティー!この時点でおいしい!

未来につなぐ味、ですね

ウイスキーとして飲めるようになるのは 2026年秋以降。
飛騨高山の水を使い、空気を吸って、どんな味に育っていくのか 今から楽しみです。

有巣さんは、ゆくゆくは、蒸留所にも見学コースを作って
観光名所のひとつにしたいと考えているそう。
古いものを受け継いで、今の人に楽しんでもらう、
飛騨高山の歴史がまた一つ作られていくんだな、と感じました。

ありがとうございました!
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