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夏の高校野球 宮崎 2023 急逝の父の教え胸に 最後の夏に臨む

宮崎西高校 原田誠也選手
  • 2023年07月12日

7月8日に開幕した夏の高校野球宮崎大会。
大会3日目の1回戦では、去年準優勝の宮崎西が宮崎大宮との初戦に臨みました。
3年生の原田誠也選手は、大切な人の言葉を胸に刻み大会に挑んでいます。先月、病気のため亡くなった父の正和さん。
悲しみがいえない中で迎えた初戦では、野球を通じて父が教えてくれたことを貫きました。

(記者 新堀潮)

宮崎西高校 原田誠也選手

原田選手は、サードで先発出場しました。

背番号は5番
原田選手の父・正和さん

父の正和さんも元高校球児。
原田選手と同じサードを守っていました。

正和さんと原田選手

生前、息子に言い続けたことがあるといいます。

父からは、いつも「へたくそ」の一言でした。「へたくそなりに全力でプレーする」姿を父に見せるためにこれまで練習してきたので、いつも通りのプレーで頑張りたいと思います。

スタンドから息子を見守る母・真美さんは。

(原田選手には、正和さんが)「絶対どこかで見ているからね」と伝えました。これまでお父さんに教わったこと、力を出しきって悔いのない試合にしてほしいです。

スタンドには正和さんの写真も

1回ウラ。

守備につく原田選手
一礼してポジションに入ります

最初の守備の機会がやってきます。サードゴロを確実にアウトにしました。3回まで宮崎西が3点をリードします。

落ち着いて1塁に送球

4回には相手の宮崎大宮がワンアウト二塁のチャンスからタイムリーツーベースで、宮崎西は2点差に追い上げられました。

直後の5回、ワンアウト満塁で6番の原田選手に打順が回ってきました。

僕の役割は塁に出ることなので、「勝つ」という気持ちで一球一球を大切にしました。

ワンボールからの速球を全力で振り切りました。

山なりの打球はショートの後方へ

泥臭くてもチームのために。
タイムリーで再び突き放します。

塁上では少し苦い顔

3点差の9回、原田選手に5回目の打席が回ってきました。
三遊間へのゴロをショートがとりましたが…。

全力疾走でヘッドスライディング
判定はセーフ!

内野安打で、この日は5打数4安打の大活躍。
初戦突破に貢献しました。

チームメイトと肩を組んで喜ぶ原田選手

「へたくそ」という言葉でエールを送り続けてくれた父へ。
感謝の気持ちを結果で届けました。

お父さんに報告できるいい1勝ができたのかなと思います。本当はお父さんに見てもらいたかったけど、勝てたことが1番なのでよかったです。父から言われていたことをこの試合で出せたので、次の試合でも父から教わったことを思い出しながら頑張りたいです。

宮崎西は大会7日目の7月14日に都城高校との2回戦に臨みます。

  • 新堀潮

    宮崎放送局 記者

    新堀潮

    入局5年目
    大学時代はソフトボール部でした

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