未解決事件

大型シリーズ
menumenu

File.07 警察庁長官狙撃事件

取材ノート

取材ノート
(ドキュメンタリー ディレクター 小口拓朗)

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取材の始まりは2013年、
「シリーズ未解決事件」の取材班宛てに、
一通の手紙が届いたことでした。
差出人の男は、警察庁長官狙撃事件の真犯人を名乗り、文面には、それを実証するためのいくつかの手がかりが明示されていました。

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こんな手紙が来たら、
ディレクターとしては、ほくそ笑みますよね。
でも、同時に、
“だまされるんじゃないか ”
“利用されるんじゃないか”
と警戒するものです。

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そういうときに一応参考にするのは、当局の動向です。
警察や検察が、
この“真犯人を名乗る男“をどのように見ていたのか、です。
ところが、立場によって、見方が180度異なりました。
「あれは真犯人になりたいだけの男に過ぎない…」
「あの男は限りなく黒に近い男である…」。
これはいよいよ面白いことになってきたと思いました。

今回のドキュメンタリーでは、捜査線上に浮上した
「オウム真理教の犯行説」「暴力団説」「北朝鮮説」、
そして「中村泰説」など、さまざまに検証を行いました。

その結果、番組で構成したのは、
わたしたちが取材し、一次資料や証言を得ることで、
裏付けが出来た事実に限りました。
こんな、取材者として当たり前の行為を、改めて突き付けられた日々でした。

愚直な調査報道をぜひ見てください。

ドキュメンタリー ディレクター 小口拓朗