

NHKスペシャル「尼崎殺人死体遺棄事件」(ドキュメンタリー×再現ドラマ)
兵庫県尼崎市を中心に、香川、岡山など各地で次々と明らかになった
「殺人死体遺棄事件」。
犯罪史上稀にみるこの事件は、首謀者とされる角田美代子元被告によって、
15年という長い年月の間に、複数の家族が バラバラにされた挙げ句、
暴力や虐待が繰り返され、分かっているだけでも8人が死亡、3人が行方不明となっている。
さらに、この11人以外にも関係者の中には不審死や自殺などが相次いでいるが、
時間が経ち過ぎて検証できず、事件化が難しくなっているケースも少なくない。
しかも、「全てを知っていた」はずの角田元被告は逮捕後の昨年12月に自殺。
事件の全容解明に大きな壁が立ちはだかっている…。
これほど多くの家族が巻き込まれながら、
なぜ15年以上もの間、見逃されてきたのか。
取材チームは、事件初期に起きたあるケースを通じて、
角田元被告が、ささいなきっかけを理由に家族を取り込み、社会と断絶させた上で、
財産を巻き上げ、家族同士で暴力をふるわせるその過程の一部始終をつかんだ。
その一方で、社会の側にも"落とし穴"があったことが 明らかになってきている。
事件に巻き込まれた被害者やその周辺には、何度も逃亡を繰り返したり、SOSのサインを繰り返し発したりした者も少なくなかった。
しかしそのサインは社会や警察に見過ごされ、結果、多くの命が奪われてしまったのだ。
二度と同じような事件を繰り返さないために、何が必要なのか。
番組では、稀代の事件が突きつける課題を、ドキュメンタリーや被害者証言による再現ドラマなど多角的なアプローチで徹底検証する。
- <ドキュメンタリー出演>
- 髙村薫(作家)
- <再現ドラマ出演>
- 烏丸せつこ 堀内正美 中村映里子 中島史恵 わかぎゑふ ほかのみなさん
- <再現ドラマ脚本>
- 森井睦
初回放送
2013年6月9日(日) 総合 午後9時00分~10時30分
※NHKサイトを離れます