梅雨の時期に絶品!? 大洲市のエコラブスイカ
- 2023年06月20日
梅雨の時期が旬!大洲の「エコラブスイカ」 梅雨の時期は爽やかなフルーツはいかがでしょうか。
愛媛県内有数のスイカの産地・大洲市で作られる「エコラブスイカ」は珍しい、梅雨の時期に旬を迎えるスイカです。
どんなスイカなのか、大洲市五郎地区の畑を訪ねました。
(NHK松山放送局 國武唯奈)
ハウスで栽培
「エコラブスイカ」は、JA愛媛たいきが作る独自ブランドです。
スイカは農業用ハウスの中で、育てられています。
45年のキャリアを誇るベテラン農家の井上憲一さんに中を案内してもらいました。
1つのハウスで300玉もスイカが実っているんだそうです。
達人直伝! “当たり”はこう見分ける!
井上さんに、おいしいスイカを見分けるポイントを2つ教えていただきました。
① しまが黒っぽく濃い部分が低くへこんでいて、色の薄い緑色の部分が盛り上がっている、でこぼこしている状態。
② スイカのお尻の部分が内側にへこみすぎていないもの。
この特徴があるスイカが、実が詰まっている目印なんだそうです。
ぜひみなさんもスーパーや市場で選ぶ際の参考にしてください!
私も実際に畑で選んで収穫体験してみました。
つるは意外と簡単に切れましたが、持ち上げようとしたら思わずよろけてしまうほど重いんです。
それもそのはず。
スイカは1つ7kg~8kgもあるそうです。 それだけ実が詰まっているってことですね。
エコラブスイカとして出荷するには、厳しい「糖度」の検査をパスする必要があります。
まずスイカを半分に切り、断面の上・真ん中・下の3か所を測って、糖度の平均が11.5度以上だったら合格です。
収穫したスイカを頂くと、驚くほど甘くて食感はシャリシャリ! とてもジューシーで、口の中で溶けていくようでした。
じめっとした時期に全身に爽やかさが染み渡る、贅沢な時間でした。
2つのこだわり 色々とこだわって生産している井上さん。
今回特別にそのうちの2つを教えてもらいました。
1つ目は記事の冒頭で触れた“農業用ハウス”で栽培していることです。
井上さんは、種植えから収穫まで一貫してハウスで育てています。
これは甘さを引き出すためにとても重要なんだそうです。
スイカは葉が雨に当たると病気になりやすく、実の糖度が低くなってしまう原因にもなります。
徹底的に雨を避けることで、葉の養分がよりスイカに行くことを狙っています。
2つ目は、受粉作業を「ミツバチ」に任せている点です。
井上さんは、妻の真由美さんと息子の亮太さん・綾香さん夫婦のたったの4人で55アールの畑を管理しています。
しかも、梅雨の時期に合わせて出荷しようとすると、4月半ばのわずか5日間で受粉作業を完了しないといけません。
花1つ1つを手作業で受粉するより、ミツバチに任せた方が、まんべんなく1つ残らず受粉できるのです。
「エコラブスイカは梅雨時期のスイカですので、夏になったらもうありません。今の時期にたくさん食べていただきたい」
スイカレシピを紹介!
地元の作物の魅力を発信している、スイカ農家の二宮美絵さんに、オリジナルのスイカレシピを教わりました。
【スイカサラダ】
材料:葉物野菜・きゅうり・玉ねぎ・ゆでたとうもろこし・スイカ
ドレッシング:
ヨーグルト 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1
レモン汁 大さじ1
マヨネーズ 大さじ1
塩・こしょう 少々
作り方:
まず、野菜とスイカをお好みのサイズに切ってボウルに入れます。
二宮さんはかなり大きくスイカは切っていました。
見た目にも存在感が出ます。
ドレッシングを全ての材料を混ぜた上で野菜とスイカにかければ、スイカサラダのできあがりです!
ドレッシングの味はとてもまろやかなので、スイカの甘みとものすごくバランスが良く、食が進むサラダでした。
自宅でも簡単に作れそうです。
【スイカラッシー】
材料 (2人前):
ヨーグルト 150g
牛乳 60ml
スイカ 300g
砂糖 15g
作り方:
材料を全部入れてミキサーにかけるだけ。
種が気になる方は、コップに注ぐ際にざるを使うのがおすすめです。
「スイカが爽やかなので、牛乳とかヨーグルトとかに全然負けないので美味しいと思います」
スイカの甘さが程よく、飲みやすかったです。
やみつきになりそうなおいしさでした。
最後に、スイカをそのまま食べたい場合のお勧めの切り方も伝授してもらいました。
① スイカを半分に切り
② 断面を下に
③ 縦・横と切って行くと…スティック状に!
口元を汚す心配もなく、食べやすくなりますよ。
感想
甘いスイカを作るための工夫はもちろんのこと、スピード勝負だということに驚きました。
実の詰まったスイカは本当に重たく、運ぶだけでもかなり体力消耗するそうで、少しでも甘くておいしいスイカを!という井上さんの思いが伝わりました。
二宮さんのスイカレシピも本当にすぐに自宅で試せそうなものばかり。
私もスイカはそのままで食べることが多かったので、挑戦してみたいと思います。
エコラブスイカの旬は7月中旬までです。