京都 もっと知りたい”光る君へ” こんにゃくに願いを込めて
- 2024年03月26日
大河ドラマ「光る君へ」でまひろと道長の関係が大きく変わった「庚申」(こうしん)の夜。
京都市東山区の八坂庚申堂(やさかこうしんどう)では庚申の日には一風変わった祈とうが行われます。
「猿」が使い 八坂庚申堂
京都市東山区の八坂庚申堂です。
「庚申」の使いとされる猿がいたるところに。
庚申の夜 祈とうに用いるのは「こんにゃく」
ことし最初の庚申の日となった2月26日。
普段は午後5時に閉めますが、庚申の日は夜まで開けています。
午後8時、本堂で祈とうが始まりました。
炎の前にかざされているのは、こんにゃくです。
願いや病気をこんにゃくに封じこめる「こんにゃく祈とう」です。
こんにゃくには名前や年齢、願い事を書いた人形(ひとがた)が乗せられています。
大陸からこんにゃくが薬として伝えられたことが由来のひとつです。
平安時代から続くとされる伝統の祈とうです。
こんにゃくの中にその人の悪いところを封じ込める。
こんにゃくから水分が抜けてカラカラになるわけですけれども
そんなふうに悪いところが消えてなくなる、という祈とうです。
祈とう後はおいしく
祈とうのあと振る舞われるのも、こんにゃくです。
猿の形にくりぬいたこんにゃくを醤油で煮詰めています。
北を向き無言で食べることで無病息災を願います。
とてもおいしいです。
心の中にたまっている厄もサッと流れた気がします。
「庚申の夜」は続く
日付が変わる頃まで法要は続きました。
いにしえから現代まで続く祈りの夜です。