京都 お寺で習う平安貴族も愛した琵琶 大河ドラマ「光る君へ」
- 2024年02月28日
大河ドラマ「光る君へ」の中で、主人公「まひろ」の演奏シーンも登場する楽器の琵琶についてです。京都では、お寺で琵琶教室が開かれています。教室に集うのは、琵琶の音色にひかれた人たちです。
ビルの2階にあるお寺で琵琶教室
京都の町なかにあるこのビル。2階が法乗院の本堂です。
聞こえてくるのは琵琶の音色。住職が開く琵琶教室です。
法乗院の岡田翔廣住職。琵琶教室を始めて10年。教室に通うのは、いろいろな職業や経歴を持つさまざまな人たちです。
会社員から“人形つかい”に転職
人形劇の人形をあやつる“人形つかい”の佐藤譲さんです。6年前まで会社員でしたが、体を壊して入院。病室から見えた人形劇の劇場がきっかけで、転職を決意しました。芸を深めようと琵琶を習っています。
人形劇を見た時に琵琶で伴奏をつけられている演目だったんです。
すごく感動して琵琶をやってみたいなと思いました。
ミスきもの×医学生×琵琶
「2023京都・ミスきもの」に選ばれた石田杏奈さんです。平家物語のアニメがきっかけで琵琶に興味を持ちました。
その時の気持ちを歌であらわせられるかというのを、試行錯誤しながらやってみるのがすごい楽しいです。
京都大学の医学部に通う石田さんは、この春から倉敷の病院で研修医として働き始めます。
元タカラジェンヌ
源氏物語をもとに自作の曲
こちらの女性は「元タカラジェンヌ」の児島旭玲さん。宝塚では「華丘玲巳(はなおかれみ)」として活躍しました。
琵琶を始めて5年。源氏物語にちなんだ曲も自作しました。宇治十帖の「橋姫」を元に、思い悩んで鬼になった姫君が成敗されるオリジナルの曲です。
宝塚のお芝居とは全く表現も違うんですけど、その人の心情をうったえるというところでは大変共通しています。
琵琶を通じて集うさまざまな人たち。京都のまちにおのおのの音色がひびきます。
法乗院の琵琶教室には30人ほどが通っていて、筑前琵琶という種類の琵琶を演奏しています。年に数回、お寺や神社などで演奏会も行っているということです。