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【京のええとこ】道の駅を訪ねる:与謝野町 大人気!新鮮な葉野菜
京のええとこ連れてって
菅江隆一(リポーター)
2023年06月09日 (金)
2023年6月9日(金)放送
※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信)
放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください!
加悦にある道の駅「シルクのまち かや」を、菅江隆一リポーターが訪ねました。
与謝野町は「丹後ちりめん」の産地。
小物やネクタイ、まくらカバーなど、ちりめん生地やシルクを使った製品が並ぶコーナーがあります。
そして、店内の3分の1を占めるのが、野菜コーナー!
朝早く収穫された、“朝どれ野菜”がメインです。
5年ほど前から、地元の農家が野菜を集めてここで販売するようになり、それからもどんどん出荷する農家が増加。
この道の駅の直売所には“よさの野菜の駅”という名前が付いています。
ことし4月、これらの野菜を食べられるレストランが直売所内にオープンしました。
与謝野町で飲食店やキッチンカーを運営してきた河邊輝王(てるお)さん・知子さんご夫婦がお店を切り盛りされています。
直売所の野菜に、近隣で水揚げされた魚介なども加え、地元食材をふんだんに使った料理を提供しています。
どの料理も野菜のうまみたっぷり。
河邊さんは
「朝来たら新鮮なお野菜が並んでいるので、いつもワクワクしながら料理しています」
と話していらっしゃいました。
道の駅に並ぶ野菜の中で、「水耕栽培」で育てられている人気の葉野菜があると伺い、栽培している農園を訪ねることに。
道の駅から車で10分ほど。
町の中央を流れる野田川の源流に近く、目の前に大江山連峰を望みます。
農園の代表、砂後(いさご) 隆正さんに、水耕栽培をしているハウスをご案内いただきました。
ハウスの中はコンクリート敷き。
いくつもの配管が並ぶ中で、青々とした野菜が育っています。
砂後さんは建設・土木工事業を行う会社を経営されていて、地域で田畑を耕す人が少なくなってきていた15年前に農業に進出。
豊かな水を使って新しいことができないかと考え、3年前から水耕栽培を始めました。
本業で余っていた建築資材を使い、栽培設備はすべて手作りなんです。
大江山連峰から流れ込む清水をろ過し、そこに液体肥料を加えた水を流し、レタスや小松菜など葉野菜を育てます。
野菜によりますが、種まきから30~50日で出荷することができます。
水耕栽培は虫が付きにくいため農薬を使わずに済み、ハウスや屋内で育てられるため、天候に左右されず安定して出荷ができるというメリットがあります。
さらに、新たな水耕栽培にも取り組んでいます。
魚の飼育と野菜の栽培を同じ設備で行う、「アクアポニックス」という方法です。
魚にエサを与え、フンをするとバクテリアによって分解されます。
そこで発生する亜硝酸などの成分が野菜の栄養になるんです。
こうすることで化学肥料を使わずに野菜を育てることができます。
野菜が分解成分を吸収すると水がきれいになり、再び魚の水槽に戻せるという仕組みです。
現在は鯉(こい)を飼育していますが、近くにある府立海洋高校と協力して、食べられる魚の飼育にも挑戦しようとしています。
高級食材としても人気の「ホンモロコ」が候補になっているようです。
代表の砂後さんは、
「この場所でしかできないこともあると思う。地域の良さを生かし、地域に住む子どもたちが、この町はいいと思ってもらえる活動をしていきたい」
と話していました。
〈道の駅 シルクのまち かや への行き方〉
京都市中心部からは車で2時間ほど。
山陰近畿自動車道与謝天橋立ICを下車、国道176号線を南下。