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アナウンサー後藤!育休とってみた

  • 2023年06月13日

すべてのお父さんお母さんに言いたいことが!!

みなさんお久しぶりです。 アナウンサーの後藤です。
 4月に長男が誕生し、この2か月、育児休暇をとっていました。 育児を始め、この世の全てのお父さん、お母さんに言いたいことがあります。 
「みなさんを尊敬しています」。
本当に大変ですね。もちろん子供は可愛いですけど、こんなにも大変なんですね。想像の10倍以上でした。
一体なぜこんなにも大変に感じたのか
 この2か月を振り返りながら、熊本や現代社会が抱える育児の話題についてブログ兼記事としてゆる~く発信していきます。 妻に許可を得て、かなり具体的なところまで書きました。 まだ寝不足が続いており読みづらい文章かもしれませんが、ご容赦ください。 
 

①順調と思われた妊娠経過…しかし、出産を機に…

 私の妻は4月上旬、熊本で出産しました。お互い出身は関東で、どちらの両親とも共働きで現在も仕事を続けています。出産に立ち会ったのは私だけ。そこに至るまでは、夫婦で支え合い、比較的順調に過ごしてきました。1つ気がかりと言えば、妻のお腹にできてしまった妊娠線くらいです。
予定日を3日過ぎた朝、4000gほどの大きめの長男が無事誕生。私もその瞬間に立ち会うことができ、忘れられない時間となりました。

順調だと思ったのも束の間、自宅への帰路についたとき、病院から電話がありました。
「妻の出血が多く、医師から説明したい」。
動揺しながら、病棟へ戻ると、
赤ちゃんが大きく、会陰切開をしたところ、出血が多くなっている」とのことでした。
初めて聞く言葉で調べてみると、「会陰切開」とは、赤ちゃんが出てこられるよう陰部を人為的に切開するものでした。結果的に妻は無事でしたが、この「予想外の出来事」が後々尾を引くことになるのです。 

②三重苦で直接母乳は難しい状態に…

産後2日あたりから会陰切開の傷口が痛むようになりました。座るのも難しいほどでした。それに加え、妊娠線のかゆみも酷く、そんな中、授乳を始めなければいけない状況でした。 NHKの「すくすく子育て」のアンケートによると77%が「授乳がしんどい」と回答していて、中でも最も多い悩みが乳首・乳房のトラブルです。

参照:https://www.nhk.or.jp/sukusuku/articles/article_205/

 私の妻も同様に会陰切開の痛み、妊娠線に加え、乳首・乳房のトラブルと三重苦の状態で退院。入院中サポートしてくれた助産師もいなくなり、直接母乳での授乳は困難となりました。

③猫の手も借りたい

 妻の傷も癒えず動くことが簡単ではなかったので、夫婦二人で3時間おきの搾乳母かミルクでの授乳をし、その後には、哺乳瓶、搾乳機の洗浄と消毒をしました。そして、妻は搾乳し、私はミルクを調合しました。それぞれ1回にかかる時間は短いのですが、1日何度もそれを繰り返し、その作業時間を合計するとかなりかかります。二人で協力してこれらの作業を行っていても、それ以外の家事や育児を回していくのが、とても大変で、誰かに頼りたいけれども頼れる誰かを探す気力も時間もないような日々が1か月続きました。

意識を失いかけながらミルクを与える日々…


また、肌に発疹が出たり、授乳中むせてしまったり、大量にミルクを吐き戻したり、未経験のトラブルに1回1回不安を抱え、インターネットで調べてもいろんな答えが出てきて正解がわからないことも多く、頼れる人がいればと何度も思いました。

④突然の乳腺炎 出会えた助産院

 1か月検診を終えたとき、ようやく妻の体も回復したこともあり、直接母乳に挑戦し始めました。しかし、その途端、強い胸の痛みと38度を超える高熱が出たのです。「乳腺炎」と診断されました。
乳腺炎は、母乳を分泌する乳腺に炎症が起こった状態のことです。そのタイミングが悪く、私は翌日から1泊2日で友人の結婚式に出席するために県外に出ないといけなかったのです。本当に大ピンチでした。夫婦2人で片方が病気になると、どうしようもいかないことに初めて気が付きました。
そこで利用しようとしたのが、「産後ケアサービス」です。病院や助産院などが、産後の母子をあらゆる面でサポートをしてくれる制度で、熊本市では市役所で申し込むと7回まで補助を出しています。これまでは、「自分たちよりもっと困っている人が行くところなのかな」と勝手なイメージで行くことを渋っていましたが、結論としてはもっと早く行けばよかったです。乳腺炎以外も、さまざまな悩みについて相談に乗ってくれるのです。「産後ケアサービス」をご存知なかった方は、ぜひ覚えておいてほしいと思います。 

⑤大変な日々は今も続く…

 乳腺炎も無事に落ち着いた後も、その助産院に通い、本格的に直接母乳のトレーニングが始まりました。妻は、幸い母乳はしっかり出ますが、逆に出さないと乳腺炎を繰り返してしまう恐れもあったこと。また、搾乳やその消毒の手間を考えると直接母乳の方が良いという考えに至りました。しかし、1か月の間、吸えば簡単にミルクが出てくる哺乳瓶を使い続けた息子は、飲むのにエネルギーが必要なおっぱいに困惑し、大泣きするのです。これを「乳頭混乱」と言うそうです。会陰切開や妊娠線によって直接母乳を始めることが遅くなったことが、大きな仇となったのです。
助産師によると根気強く対応する必要があるとのこと。生後1か月、泣き声も大きくなった息子と妻の格闘は朝晩問わず繰り広げられ、1日戦い抜き骨抜きになった妻を、私がその他の家事をやり、支える日々が続いています。

ちょっと隙間を縫って金峰山に

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  • 後藤 佑太郎

    熊本放送局アナウンサー

    後藤 佑太郎

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