首位独走の高知ユナイテッド サイドバックに注目!
- 2024年04月19日
サッカーJFLの高知ユナイテッドが快進撃を続けている。開幕から6連勝で単独首位。得点はリーグ最多、失点はリーグ最少となっていて、攻守の安定感はJFL屈指だ。今回は、攻守で躍動しているサイドバックの2人に注目する。
(高知放送局 スポーツキャスター 佐藤好)
快進撃!開幕6連勝で首位独走
J3参入を目指す高知ユナイテッドは、開幕から好調を維持。JFLで唯一の6連勝で、クラブの連勝記録を更新している。
節 | 結果 | 得点者 |
第1節 | 高知 3-0 三重 | 樋口叶、中田永一、小林心 |
第2節 | 高知 1-0 青森 | 吉田知樹 |
第3節 | 高知 3-0 武蔵野 | 樋口叶、新谷聖基、小林心 |
第4節 | 高知 3-2 栃木C | 東家聡樹×2、吉田知樹 |
第5節 | 高知 2-0 鈴鹿 | 宇田光史朗、東家聡樹 |
第6節 | 高知 2-0 ソニー | 小林心×2 |
高知ユナイテッドは、勝ち点18で、16チーム中単独首位。得失点は6試合で+12と群を抜いている。
また、得点は14でリーグ最多、失点は2でリーグ最少となっていて、攻守ともに安定していることがわかる。
攻守で躍動するサイドバック
今回は、攻守でチームに勢いをもたらしている「サイドバック」の2人に注目する。
高知ユナイテッドで今シーズンよく見られるのが、4バックと呼ばれるフォーメーション。
キーパーに最も近い守備の最終ラインに4人が並んで、相手の攻撃を阻む陣形だ。
その4バックの両端に位置するのが「サイドバック」。守備での活躍はもちろん、積極的な攻撃参加も求められる。
高知の未来切り開く 上月翔聖
左サイドバックを務めるのは、大卒3年目で新加入の上月翔聖(こうづき・しょうせい)選手。前所属のFC大阪では、JFLからJ3参入を経験している。
もともとは「トップ下」と呼ばれる攻撃的なポジションを担っていた選手で、最終ラインのサイドバックに挑戦するのは、今シーズンが初めてだ。
最終ラインの上下やロングボールの対応はやったことがなかったので、その点では難しさを感じています。ただ、攻守において自分の特長は出せているので、今は難しさよりも楽しさのほうが大きいです。
持ち味は、推進力。豊富な運動量を生かし、最終ラインからサイドをドリブルで突破してチャンスメークする姿が印象的だ。攻守一体を目指す高知ユナイテッドのスタイルに適応し、新加入の選手では唯一、開幕からスタメン出場を続けている。
また、「目の前の相手に負けたくない」と語る強いメンタリティーも特長で、練習から常に存在感を発揮してチームの躍進を支えている。
まずはチームのために100%の力で戦っていきたいですし、もしチームメートが70%、80%しか出せないときには、自分が120%、130%の力を出して補えるような選手になりたいです。そろそろ得点も取りたいですね。
初めてのポジションで成長を続ける上月選手。引き続き、チームに勢いをもたらす複数のポジションをこなせるプレーヤーとして、ゴールへの道と高知ユナイテッドの未来を切り開くことが期待される。
高知にJリーグの景色を 吉田知樹
右サイドバックを務めるのは、期限付き移籍の期間も含めると高知ユナイテッド3年目となる、吉田知樹(よしだ・ともき)選手。前所属のいわきFCでは、社会人リーグからJ2まで5回の昇格を経験。今度は高知を上のカテゴリーに導きたいと闘志を燃やしている。
選手1人1人が役割を全うしているからこそ、ここまで連勝できているのだと思います。絶対にことしJ3に参入するというのが個人とチームの目標で、引き続き練習からタフにやっていけば達成できると思っています。
持ち味は、「先を読むプレー」。フォワードの経験で得た高い戦術眼で相手の動きを予測し、クロスやシュートのコースを消すなど、ピンチの芽を摘み取る。いわきFC時代から積み上げてきた対人の強さも確かなもので、強度の高い守備でボール奪取する姿も印象的だ。
また、今シーズンはすでに2得点をあげていて、足元の技術を生かした攻撃力でも、相手の脅威となっている。
見ている人に楽しんでもらえるようなプレーがしたいという思いが1番です。まだまだ得点も欲しいですし、アシストも含めて10点以上に絡んでチームに貢献したいと思っています。
安定感のあるプレーで、ピッチで多くの見せ場を作る吉田選手。今度は高知県民にJ3という新たな景色を見せてほしい。