場内アナウンス ガチ勢!川野優里亜キャスターの喜怒哀楽
- 2023年05月30日
石川県のみなさんに、親しみを持って放送を楽しんでいただきたい!
2022年春から金沢局で「かがのとイブニング」と「じわもんラジオ」を中心に出演している川野優里亜キャスターは、どんな人物なのか?
金沢出身、川野キャスターの「喜怒哀楽」を聞きました。
「楽」の野球場内アナウンス話が猛烈に長くなりましたが、とにかくおもしろいので、そのままお届けします。
聞き手は、松岡忠幸アナウンサー。
川野さんの「喜」は何ですか?
小さくてかわいいものが好きで、小さなぬいぐるみとか。そういうものをもらったり、見つけたりすると、すごく喜びます。
それはもう、理屈じゃなく好きなのね?
昔からなんですよね。家の布団の周りが、大量のぬいぐるみに囲まれているんです。
「怒」は?
「怒」が出てこないんですよね…。
川野さんは、お姉ちゃんだよね?お姉ちゃんって、怒るとか、叱るみたいな役割を求められたりはしないの?
妹は、甘やかしちゃう…。もちろん、ケンカしたりすると腹は立ちます。でも、「やっぱり可愛いな」ってなるんですよね…。
妹とケンカすることはあるんだ!?
あります。本当にしょうもないことでケンカします。
「ここにあったもの勝手にずらしたん?」なんて言われて、
「いや、じゃまだったから…」
「なんで勝手にずらすげんて!」
そして「…ごめん…」って…。
お姉ちゃんが折れるんだ。
絶対折れます。私が折れるしかないんで。ケンカしても、三姉妹の一番上なんで、全然悪くないのに私が怒られるなんてこともよくあったし。
それは、もう仕方ない、姉の宿命だなと思うので、「怒る」ことはないですね。
「哀」、悲しみは?
失敗した時とかうまくいかなかった時に、もう地面にめり込むんじゃないかってくらい落ち込むんですよ。すっごい引きずっちゃう。精一杯やってできなかったなら、仕方がないかもしれないんですけど、もっと時間かけてやったらできたかもしれないとか、それでどんどん落ち込んで悲しくなってくるんです。
高校受験も大学受験も第一志望に落ちちゃったんですけど、落ちちゃってしばらくは、人生終わったと思って何も手につかないし、ご飯も食べられないし、まったく生気のない生活をしていました。
どれぐらいで立ち直るものなの?
自分の中でずっと「アナウンサーになりたい」という夢があって、それを叶えるまでは、そのために何かしら動こうっていう努力はできるんですよ。そのための努力は惜しむことはなくて、一回どん底まで落ちるんですけど、どん底まで落ちたら後はもう上がるだけじゃないですか!
いつからアナウンサーを目指していたの?
小学校5年生の時からアナウンサーになりたくて、それからずっと変わらなかったですね。
ほかの職種に就いている自分が想像つかなくて、なるためには何をしたらいいんだろうか?って考えて考えて動いてました。
NHKに出演するようになる前に、学生時代は民放に出ていて、それは特に募集はなかったのに自分で売り込んだんだって聞いて驚いたよ。
2回電話しました!1回目はダメだったんですけど、
「どうしてもやりたいのでお願いします!」って面接してもらって、ニュース読みテストもして、合格ですって。
いやぁ、すごいね。
1個これという目標が見つかれば、それに対しての努力はもうほんと惜しまないんですよね。本当にコツコツ、毎日毎日ちょっとずつ。
心配になるのは、今、ゴールでありスタートであるわけじゃないですか?
どうするの?この後。
そうなんですよ。そこをすごく考えたりはしているんですけど、難しいですよね。
難しいと思う。
元々、人の「思い」を伝えたいと思っていたんですよ。
1年間仕事していろんな人と関わって、「今、頑張ってるところなんだけど、どうしても言いたいことを伝えられない人」とか、そういう一人の人の心の思いみたいなのを伝えたいなっていうのが、今の夢としてあります。
「楽しい」は?
野球の場内アナウンスしてる時が楽しい!
え!?学生時代にやっていたとは聞いていたけど、今もやってるの!?
やってます!今も、社会人野球や学童など。
高校と大学以外は全部担当してます!
それはお仕事?趣味?
ほぼ趣味だと思います。
正直、お金もほとんどもらえないに近いでしょう?
ほとんどもらえないんですけど、やっぱり楽しいんですよね!
だって、休みつぶれるでしょ?
つぶれます。1日なくなります。朝も早いし。能登まで行ったり。
でもいいんです!やっぱり、ずっと好きだし。
野球が見られて、好きなアナウンスができたら、もう赤字でもいいんです。
もう少しで10年になります。
場内アナウンスを始めてから10年!?すごいね。
毎試合、全部録音してお家に帰って聴くんです。今日の声はここがダメだったなって聴いて。
毎回聴くの、とっても大変じゃない?
全部聴きます。聴いて、1年前のこの時期は声がこれだったんだなとか。
場内アナウンスの良し悪しって何なの?
例えば、声の落ち方とか。高校野球だと「○○君」の君で落ちるじゃないですか。社会人野球だと呼び捨てで、また違って。
学童野球とかは、いかに甲子園っぽいか、社会人野球は、いかにプロ野球っぽいかを意識してます。
学童野球で場内アナウンスが付くことはあまり多くなくて、保護者の方が「甲子園みたい!」って喜んでくれると、本当にうれしいですね!
なるほど!それはうれしいね!
はぁ~、「君」を付ける付けないで違うものなんだね。
社会人だと、
「1番、センター、松岡!」みたいに、最後の音は「か!」なんですけど、
高校野球なんかだと、
「1番、センター、松岡君↓」みたいに、最後は「ん↓」なんです。「ん↓」、これです。落ちる「ん↓」。
そこは、自分でいつも、
「くん↓」あ、今伸びすぎたな、とか、すごく意識しています。
超おもしろい!
始まる前は、甲子園のアナウンスを絶対に耳に聴かせます。
あれがお手本なんだ。
お手本です。自分で高校生の時に録音したお手本が、まだ取ってあって、いまだに聴いてます。
実際の甲子園の場内アナウンスは最高のお手本なわけね。
高校3年間は、登下校の時、毎日聞いてました。
絶対、登下校中に聞いて、植え付けていましたね。
それを再現できるように?
もう毎日。夜は、終わった練習試合のスコアブックを見ながら、選手交代の練習をしたりとか。
はぁ~(すごすぎて言葉を失う)
いかにスムーズにアナウンスするか。見ていると、審判さんがアナウンス待ってるなとか分かったりするんです。バッターボックスのサークルに選手が入ってすぐアナウンスするのが、審判さんが一番うれしいタイミングなんですよ。でもタイムがかかったり、ピッチャーがボールを投げたらアナウンスしてはいけないので、タイミングも大事なんです。
選手交代もパッと言われた瞬間にすぐスコアブックに順番を書いて、アナウンスするというのも癖付けて、いかに早く、試合を滞らせないようにするかっていうのをもうずっと練習して。
「センターの松岡くんがセカンドに入って…」みたいなやつ、あれかなり複雑だもんね。
その順番もちゃんと決まっているんです。それを、いかに素早く、間違えずに、聞いてる人が分かりやすいように伝えるかって。
急ぐとイントネーションがめちゃくちゃになったりするので、いかに落ち着いて正確なアナウンスができるか。常に考えてずっとやってきました。このアナウンスを聞いて、選手がやる気がでてくれたら嬉しいですね。
石川県のみなさん、川野優里亜キャスターを引き続きよろしくお願いします。