主に子どもが感染し、発熱やのどの痛みなどの症状が出る「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎。その患者数が、例年よりも多くなっています。
4月21日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告された患者数は、1医療機関あたり4.08人と前の週よりも0.76人増えました。
関東地方では、茨城県で6.28人、千葉県で5.76人、埼玉県で4.69人、栃木県で4.13人、群馬県で3.87人、東京都で3.54人、神奈川県で3.11人となっていて、いずれの地域で前の週より増加しています。
感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は「発熱や咽頭痛があれば医療機関を受診してしっかり治療してほしい」と呼びかけています。
「溶連菌感染症」の一種、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、主に子どもが感染する細菌性の感染症で、発熱やのどの痛みのほか、舌が赤くなったり体に赤い発疹が出たりといった症状が出ることがあります。
国立感染症研究所によりますと、4月21日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関から報告された患者の数は1万2784人で、1医療機関あたりでは4.08人と前の週よりも0.76人増えました。
地域別では、山形県が9.64人で警報レベルの基準となる「8」人を超えているほか、北海道が7.52人、鳥取県が6.89人、新潟県が6.55人などとなっています。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、去年(2023年)の秋以降、例年の同じ時期と比べて患者が多い状況が続いていて、感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は、次のように話していました。
国立病院機構三重病院 谷口清州 院長
「新型コロナの流行中に溶連菌の感染も抑えられ、免疫レベルの下がった人が多いことが背景のひとつではないか。咽頭炎は、診断法や治療法が確立しているので、発熱や咽頭痛があれば医療機関を受診してしっかり治療してほしい」
関東地方では、最も多いのが茨城県で6.28人(前週比+2.27)、次いで千葉県で5.76人(前週比+0.93人)、埼玉県で4.69人(前週比+1.25人)、栃木県で4.13人(前週比+0.59)、群馬県で3.87人(前週比+0.40人)、東京都で3.54人(前週比+0.68人)、神奈川県で3.11人(前週比+0.52人)と、いずれの地域も前の週より増加しています。