ドライバーへの時間外労働の上限規制の適用で人手不足が深刻化するいわゆる「2024年問題」への対応が課題となっている運送業界。
こうした課題などに対応するため、警察庁は、道路交通法の施行規則を改正し、トラックやバスなど大型や中型の車両についても、普通車と同じように、オートマチック車限定の免許で運転できるようにする新たな制度を再来年以降(2026年)順次、導入する方針を固めました。
~「大型」「中型」車両の運転 マニュアル免許の取得必須~
現在の運転免許制度では、トラックや路線バス、マイクロバスなど、「大型」もしくは「中型」と位置づけられる車両の運転には、マニュアル免許の取得が必須になっています。
~2024年問題への対応課題~
運送業界では、ドライバーへの時間外労働の上限規制の適用で人手不足が深刻化するいわゆる「2024年問題」への対応が課題となっています。
~人材確保のためにAT限定免許を業界要望~
人材確保のためマニュアル免許よりも取得が容易な、オートマチック車限定の免許を導入してほしいという、業界の要望も受けて、警察庁が有識者会議を設置し、今後の免許制度について検討を進めてきました。
警察庁は、走行実験などを通じて、限定免許を導入した場合でも安全性に問題は生じないことが確認されたとして、再来年以降、大型トラックの「大型免許」、路線バスなどの「大型2種免許」、11トン未満のトラックの「中型免許」「準中型免許」、マイクロバスなどの「中型2種免許」にも、オートマチック車限定の免許を順次、導入する方針を固めました。
今後、意見の公募を行ったのち、道路交通法の施行規則の改正を進めることにしています。