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東京にいながらフランス気分を味わえる!東京・神楽坂

  • 2024年5月1日

2024年オリンピックの開催地としても関心が高まるフランス・パリ。
フランスに行きたい!でも、なかなか行けないという人にもオススメ!!
フランスとの関係が深い街が、東京にあるんです。それが、新宿区の神楽坂。
フランス文化を感じられる場所を訪ねました!

“プチ・フランス”と呼ばれる神楽坂

フランスのレストランや食材店が点在している神楽坂は「プチ・フランス」とも呼ばれています。
その理由の一つと言われているのが…

フランス政府公式の語学学校・文化センターの「東京日仏学院」。
1952年に設立され、そこで働く人たちとその家族が周辺に住むようになり、フランス人コミュニティがだんだんと作られていったと言われています。

フランス文化を楽しむ 東京日仏学院

東京日仏学院旧校舎

東京日仏学院の中庭

ここでは、フランス語の授業が行われるだけでなく、フランス文化を紹介するための映画の上映会やコンサートなどのイベントが年間を通して開催されています。
ここで、案内役のカリム・ブラバさんと待ち合わせ。

カリムさんは、フランス出身で東京在住19年!
東京日仏学院で、イベントの企画などを担当しています。

カリムさん

ここでは、フランスにいる気分を感じてもらいたい!

 

さっそく、校内を案内してもらいました。

フランスを感じる建築

こちらの建物は、フランスで活躍した近代建築の巨匠ル・コルビュジエの弟子、坂倉準三が設計しました。
注目は、バルコニーを支える柱。キノコに似た独特な形をしていて『シャンピニオン(フランス語でキノコの総称)の柱』と呼ばれています。
中に入ると、優雅な曲線を描く、フランス的な美しいらせん階段があります。
当時の日本では珍しく、話題になったそうです。

フランス文化に触れられる図書館

次のおすすめは、フランス文化に触れられる図書館。「メディアテーク」といいます。
フランスで今人気の本や、長年愛されるロングセラーまで、蔵書はおよそ18,000冊。
誰でも利用でき、座ってゆっくり、フランスの雰囲気を楽しめます。
フランス語が分からない人でも楽しめるように、絵本や雑誌も多いんです。

小村
リポーター

絵や色使いが、日本の絵本とは違う!見ているとフランスにいるみたいな気分になりますね。

 

そしてカリムさんがいちオシというのが、「バンド・デシネ」というフランスの漫画です。

「バンド・デシネ」は、子どもから大人まで楽しめるように、ジャンルもさまざま。
見た目の美しさから、アートとして楽しむ側面もあると言います。

 

けっこう歴史の長い、アートです。

フランス語を楽しむ

東京日仏学院では、年間を通して640以上のフランス語の授業が行われていますが、その中からシャンソンを歌いながらフランス語を学べる授業を紹介してもらいました。

難しいと思われがちなフランス語を、音楽にのせて歌うことで、楽しく上達できると人気のクラス。14年ほど続いているそうです。

私も参加させてもらい、「愛の讃歌」を歌います♪

スブリム
先生

愛情いっぱいの曲でも、悲しい曲でも、とにかく明るく歌いましょう!

 

受講生の皆さんも、とても楽しそう!

生徒

歌が大好きで、よく勉強しながらフランスのポップスを聴いていました。それを自分で歌えると楽しいかなと思って。

生徒

シャンソンを習ったら、少し発音が分かるんじゃないかと思って習い始めました。まだ道半ばですけどね。だいぶ、近づいてはきていますね(笑)

大人だけではなく子どもにも、フランス文化に親しんでもらおうと、ワークショップも行われています。この日は、フランス語の絵本の読み聞かせが行われていました。
中には、親子でフランス語を習っているという人もいます。
最後はみんなで記念撮影もして、とっても楽しそうにフランス語を学んでいました。

フランスの食文化を楽しむ

神楽坂には、フランス人シェフが腕を振るうケーキとパンのお店など、本場の味が楽しめるお店が多いんです。
神楽坂にフランス料理店が集まるようになった、先駆けと言われるレストランを訪ねました。

フランスブルターニュ地方の郷土料理、そば粉で作る「ガレット」を提供する店。
今から30年ほど前に、フランスのガレットを日本に伝えたいと、フランスとゆかりのある神楽坂に店を構えました。
カリムさんは、家族と一緒に、よくこのお店に来るそうです。

 

『ガレット』は、フランスでは家でも作って食べるし、もうちょっとおいしいものを食べたいときにはレストランに行きます。

左側は、伝統的なガレット。丸く焼いた生地の上に、卵やハムなどがのっています。
右側は、海に囲まれたブルターニュ地方でよく食べられる海鮮を使ったもの。ソースはカニのベシャメルソースです。

海鮮のガレットを食べてみると…

 

おいしい!!小麦粉のクレープとはやっぱりちょっと違って少し軽い感じです。チーズとかソースにすごくよく合います。

カリムさんは、伝統的なガレットを食べて…

 

フランスの味ですね。おいしい、すごくおいしいです。

フランス流の食べ方を教わりました。
まず、ガレットに欠かせないのが、「シードル」というリンゴのお酒です。
ブルターニュ地方はリンゴの産地でもあり、ガレットと一緒に広まりました。リンゴの爽やかな甘みとすっきりとした味わいがよく合います。さらに、ガレットの後には、クレープも食べちゃいます!

店員

フランス料理には、いつもデザートがあります!

ガレットをメインとして、デザートにクレープを出すのがフランス流だと言います。
こうした店を「クレープリー」と呼び、フランスにはたくさんあるのだそうです。

 

神楽坂に来て、いろいろなフランスの文化、芸術も食も堪能できて大満足です。

 

フランスのいいところが、まだまだ、知られていないと思うので、ぜひ、シードルとか、フランスの映画とか、文化全体を、もうちょっと知ってほしいです。そのために、私も頑張ります。

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