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てくてく散歩「プロ・ナチュラリスト直伝!動物園の楽しみ方」

  • 2023年11月15日

プロ・ナチュラリスト佐々木洋さんが案内する自然観察散歩。
涼しくなってピクニックをがてら動物園に出かける人も多いのでは?
今回は、月に1度は動物園に足を運ぶという、佐々木洋さんならではの動物園の楽しみ方をご紹介します!

今回訪ねたのは、よこはま動物園ズーラシア。
東京ドーム約10個分の広大な敷地に、約100種530点の動物を展示しています。

紹介した動物

【インドゾウ】

 佐々木洋さんの動物豆知識♪ 
ゾウは、主に足の裏で音を聞いている。

佐々木さん

ゾウは足の裏がとても敏感で、一説には30~40km先の、雨や雷雨の振動なども感じていると言われています。それを、足の裏で感じて、骨を伝わらせて、耳へ。足の裏で音をキャッチしているんですよ。


リポーター

ゾウのあの大きな耳は何のためにあるんですか?

 

 

耳をパタパタと動かすことで、耳の血管を流れる血液を冷やしています。冷やした血液が全身へ流れることで、ゾウは体温調節ができるんです。

 

大きな耳は体温調節のためにあるんですね!

【ホッキョクグマ】

 佐々木洋さんの動物クイズ♪ 
問題.ホッキョクグマ(シロクマ)の毛は何色?
①白
②グレー
③シルバー
④透明

正解.④透明

 

実は、毛の中が空洞で、色は透明なんです。白く見えるのは、光が中に入って乱反射するから。
なぜ透明なのかというと、それは寒い環境の中で少しでも暖かくするためなんです。太陽の光が皮膚によく当たるように毛が透明になっているんです。

【セスジキノボリカンガルー】

 佐々木洋さんの動物豆知識♪ 
セスジキノボリカンガルーは、後ろ足を交互に動かして前後に歩くことができる。
ほかのカンガルー類ではできない。

 

背中に筋があって、木登りが得意なカンガルー。日本の動物園で飼育しているのはズーラシアだけなので、歩いて木登りする姿が見られたらラッキーです。ちなみに、ほかのカンガルーと同様、お腹の袋の中で子育てします。

【モウコノウマ】

 佐々木洋さんの動物豆知識♪ 
モウコのウマではなく、モウコ・ノウマ。

 

モウコノウマは、かつて中央アジアに生息していた野生の馬(ノウマ)でした。野生のものは乱獲などにより絶滅してしまったと考えられ、その後ヨーロッパなどの動物園で飼育していたものを増やして、野生に戻すプロジェクトが進んでいます。

【オカピ】

 佐々木洋さんの動物クイズ♪ 
問題.オカピは何の動物の仲間?
①シマウマ
②シカ
③キリン

正解.③キリン

 

しま模様がシマウマっぽいですけど、ひづめの形、角の形、舌の長さを見るとやはりキリンの仲間なんですね。

 

キリンの仲間なのに、首が長くないのはどうしてですか?

 

実は、オカピは“生きた化石”とも言われていて、1,000万年前から姿が変わっていないと言われています。
もともと、オカピもキリンも、祖先は今のオカピに似た大きさと体形だったようです。そこから進化の過程で首が長くなったものがキリンです。
ジャイアントパンダ、コビトカバと並んで、世界三大珍獣の1つに数えられることもあるんですよ。

【ケープハイラックス】

 佐々木洋さんの動物豆知識♪ 
ケープハイラックスはゾウの近縁。しかし、東京都杉並区で見つかったことがある。

 

本来はアフリカに生息する動物ですが、ペットとして飼う人もいて、それが逃げ出したのではないかと考えられます。

 

【まとめ】
みなさんのお近くの動物園でもいろんな動物を展示しています。
行く前にホームページでどんな動物がいるのか予習してから行くと、さらに深く楽しむことができます。
ぜひみなさんもひいきの動物を見つけてみてください!(私のイチオシは、ケープハイラックスです♪)

プロ・ナチュラリスト 佐々木洋さん

今回訪ねたのは…

●よこはま動物園ズーラシア
横浜市旭区上白根町1175-1
【開園時間】
午前9時30分~午後4時30分(入園は午後4時まで)
【休園日】
毎週火曜日(祝日の場合は開園し、翌日休園)、12月29日~1月1日 ※臨時開園あり
【電話番号】
045-959-1000
※園内での昆虫・植物採集は禁止されています。

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