豪軍を武器等防護対象で調整
“武力行使と区別” 防衛相

自衛隊が他国の艦艇などを守る対象にオーストラリア軍を加える方向で調整を始めたことについて、岸防衛大臣は、防衛協力を深化させる重要な意義があるとしたうえで、いわゆる武力行使とは区別して考えるべきだと説明しました。

岸防衛大臣は19日、オーストラリアのレイノルズ国防相と会談し、安全保障関連法に基づいて、自衛隊が他国の艦艇などを守る「武器等防護」の対象にオーストラリア軍も加える方向で調整を始めることを確認しました。

岸大臣は、閣議のあとの記者会見で「オーストラリアは特別な戦略的パートナーであり相互運用性の向上が不可欠だ。連携する基礎となる『武器等防護』は、わが国の平和と安全や防衛協力にとって重要な意義のある活動だ」と述べました。

一方、岸大臣は、記者団から「自衛隊と他国の軍隊が一体化し、武力衝突に巻き込まれるのではないか」と問われたのに対し、「武力攻撃に至らない侵害からの防護を目的として行うものだ」と述べ、いわゆる武力行使とは区別して考えるべきだと説明しました。