述式問題 導入見送り
政界の反応

記述式問題の導入見送りを受け、自民党の森山国会対策委員長と立憲民主党の安住国会対策委員長が会談し、速やかに衆参両院で関係する委員会の理事懇談会を開き、文部科学省から報告を受けることを決めました。

自民 二階氏「結論なので尊重したい」

自民党の二階幹事長は記者会見で「政府と党の責任者の間で協議して出した結論なので尊重したい。今後は文部科学省を中心にどう対応するかだ。受験のような問題は党が深く立ち入るべきではなく 文部科学省の検討を待ちたい」と述べました。

自民 森山氏「公正・公平が大事」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し「できるだけ早く文部科学省から報告を受ける。大学入試改革は将来の日本のことを考えると大事な課題だが、最も大事なのは公正・公平な入試を行うことだ。そこが担保されない間は、慎重であるべきだ」と述べました。

自民 鈴木氏「早めの結論よかった」

自民党の鈴木総務会長は記者会見で、「受験生に迷惑になるので、早めに一定の結論を出したのはよかった。ただ、記述式で考え方の論理構成や読解力を問う必要性はあり、共通テストではなく、それぞれの大学の試験でやっていくことが必要ではないか」と述べました。

自民 世耕氏「解決策があるのか考えていくべき」

自民党の世耕参議院幹事長は記者会見で、「受験生に混乱を与えたことは反省しなければいけないが、公平性を担保できない中で進めれば無責任な対応になるので、ぎりぎりのタイミングでストップしたのは評価できる。採点する人を確保できるかどうかが一番大きな問題であり、解決策があるのかないのか考えていくべきだ」と述べました。

立民 安住氏「見送りに追い込め、大きな成果」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し「野党側は再三再四、受験生が自分の回答が正しいかどうか分からず、不透明な部分があるなどと指摘してきた。大学入試の改革は必要だが、採点の公平性をなくさないためには、かなりの部分で国が関与しなければならない。ぎりぎりのタイミングではあるが、導入の見送りに追い込めたことは大きな成果だ」と述べました。

立民 福山氏「非常に大きな行政責任」

立憲民主党の福山幹事長は記者団に対し「全国の高校生の悲痛な叫びにようやく耳を傾けたかという感じだ。導入の見送りは一定程度評価はするが、責任は免れず、今後も国会でしっかり追及していく。英語の民間試験の延期から記述式問題の見送りまで、非常に大きな行政責任を問われている」と述べました。

国民 原口氏「受験生は実験用モルモットではない」

国民民主党の原口国会対策委員長は記者団に対し「野党側のヒアリングでは文部科学省や大学入試センターは採点を行う会社の人数さえ分からないと言っていたが、受験生は実験用のモルモットではなく強い怒りを感じる。野党が提出した導入を中止する法案も大きな効果があったと思う。責任の追及はしっかりやっていく」と述べました。

公明 斉藤氏「ぎりぎりのタイミングで適切な決断」

公明党の斉藤幹事長は記者会見で「公明党の提言を重く受け止め、決断したものと思っている。多くの受験生や関係者に不安を与えたことは真摯(しんし)に反省してもらわなくてはならないが、ぎりぎりのタイミングで適切な決断をし、賢明な判断だったと評価したい。今後は受験生などに不安を与えないような形で議論してもらいたい」と述べました。

共産 小池氏「総理が高校生に謝罪すべき」

共産党の小池書記局長は記者会見で「これだけ教育現場を混乱させ、高校生を不安に陥れた政府の責任は重大で、安倍総理大臣が高校生に謝罪すべきだ。国会での追及を恐れたと言われてもしかたがなく、もっと早く決断し、もっと早く発表すべきだった。萩生田文部科学大臣は大臣の職責を果たすことはできず、職にとどまることは許されない」と述べました。