野防衛相“ASEANと
防衛協力を強化”中国念頭に

河野防衛大臣はASEAN=東南アジア諸国連合の国防相らと会談し、中国の海洋進出を念頭に、法の支配や海洋での警戒監視能力を高める支援などを通じて、ASEANへの防衛協力を強化することを確認しました。

河野防衛大臣は、訪問先のタイのバンコクでASEAN=東南アジア諸国連合の10か国の国防相らと会談し、海洋進出を強める中国を念頭に、「『法の支配』に基づく自由で開かれた海洋秩序は、国際社会が手を携えて守り、支えるべき公共財だ。ASEANとの協力を強化したい」と述べました。

そのうえで、河野大臣は自由で開かれたインド・太平洋の実現に向け、ASEANとの防衛協力の指針を更新し、人と人のつながりを重視し、きめ細かく長期にわたり、対等な防衛協力を軸に、ASEANが地域で中心的な役割を果たせるよう支援していく考えを示しました。

政府は今後、国際法のセミナーや海洋での警戒監視能力の強化に向けた訓練を実施するほか、装備品や技術の移転を進めていくことにしています。

また、河野大臣は国防相を兼ねるタイのプラユット首相など各国の国防相と個別に会談し、防衛交流の強化に取り組むことを確認しました。

さらに、河野大臣はインドのシン国防相とも会談し、自衛隊とインド軍との間で燃料などを相互に提供できるようにするACSA=物品役務相互提供協定の締結に向けて準備を進めていくことで一致しました。