「国葬」中止求めネットで署名約28万人分 4団体ら内閣府に提出

安倍元総理大臣の「国葬」の中止を求め、インターネット上で署名活動を行っている4つの団体などが、およそ28万人分の署名が集まったとして、5日に内閣府の国葬儀事務局に提出しました。

署名を共同で提出したのは、9月27日に行われる安倍元総理大臣の国葬の中止を求めてインターネット上などで署名活動を行っている個人や団体です。

共同の記者会見によりますと、岸田総理大臣が今週後半にも閉会中審査で国葬について説明する意向を示していることを受け、3日正午までの署名を緊急にまとめたということで、4つの署名活動に対し、4万筆から15万筆余りが集まっているとしています。

合わせて延べ40万4000筆余りになり、重複を除いても28万人分になるということで、5日に内閣府の国葬儀事務局に署名を提出しました。

署名を呼びかけた1人、東京大学の上野千鶴子名誉教授は「これだけの署名が短期間に集まったのは国民の怒りと抗議の声であり、国葬は国民的な合意が前提だ」と話していました。

「国葬」をめぐり、岸田総理大臣は、国会の閉会中審査で実施の意義などを丁寧に説明したいという考えを重ねて示しています。

松野官房長官「丁寧に説明していきたい」

松野官房長官は、午後の記者会見で、「安倍元総理の国葬儀について、さまざまな意見があることは承知している。国葬儀を執り行うことにした理由や、国葬儀の実施は、国民一人ひとりに政治的評価や喪に服することを求めるものでないことなど、これからも丁寧に説明していきたい」と述べました。