流新党結成で立民と国民
連合と共有理念まとめる

合流新党の結成で基本合意した立憲民主党と国民民主党は、連合とともに、共有する理念をまとめました。国民民主党が掲げる「改革中道」路線に配慮した文言が盛り込まれるなど、合流に慎重な労働組合などの理解を得るねらいがあるものと見られます。

立憲民主党と国民民主党は、連合とともに、新型コロナウイルスの感染が収束したあとの社会を見据えて共有すべき理念をまとめ、27日、両党の幹事長らが記者会見で公表しました。

この中では、政治行政の在り方について「中道の精神を重んじる」などと、国民民主党の掲げる「改革中道」の路線に配慮した文言を明記しています。

またエネルギー政策では、国民民主党を支援する民間の労働組合に反発がある「原発ゼロ」という表現は盛り込まず、「二項対立的思考に陥ることなく、科学的知見に依拠する」としています。

合流新党をめぐっては、新党の綱領案に国民民主党の政策路線が盛り込まれていないことから、支援する労働組合などが反対しており、今回まとめた理念に反映させることで理解を得るねらいがあるものと見られます。

記者会見で立憲民主党の福山幹事長は「ポストコロナに向け、どう安心安定した社会を作るか提示できた。政党としても、認識を共有できたのは大きい」と述べました。

また国民民主党の平野幹事長は「3者で共有した部分を、これから、どう具体的に実践し、政治で実現するか。新党の中で考え方を共有しながら動かしていきたい」と述べました。